仲良し三角関係
これは、僕たちの冒険のお話です。
幼稚園生の頃だった。「はるき」という、仲のいい友達ができた。お迎えが来たら、隣の公園で5時まで遊ぶくらい仲が良かった。
そして、はるきの友達の、「そうすけ」という新しい友達もできた。僕(以下なつき)は元気でせっかちで、はるきはとにかくやんちゃで、そうすけは落ち着いてて優しい友達だった。
いつかこの三人だけで、遠くに遊びに行こう、と約束してた。
時は流れて幼稚園の卒業式、僕らは同じ学校に通った。はるきとそうすけとなつきは家が近くて、三人で毎日のように登下校していた。また、この三人のことを「仲良し三角関係」と呼ぶようになった。はるきの家でゲームをして、そうすけの家でパーティーを開いて、なつきの家でかくれんぼをする。
でも、少しずつ、みんなが壊れて来た。
はるきはいいとして、問題はなつきとそうすけだ。
なつきは無理やり入れられた塾がきっかけで、父親に勉強を無理強いされ、小学三年生にも関わらず夜12時過ぎまで勉強をさせられた。また、本人が強く反抗するため、父親もだんだん言葉がきつくなっていき、無理強いはエスカレートした。部屋に閉じ込められることもあった。
そうすけは年下の双子に愛を奪われ、段々と嫉妬するようになった。また、「お兄ちゃん」としての責任感、親からの圧、習い事の苦痛、双子とのケンカでストレスが蓄積していった。
ついに、二人の精神が壊れた。
短期間だが不登校になり、二人とも性格がガラッと変わった。
そして迎えた小学生六年生、二人は2年の歳月をかけて精神を治した。今までと元通り、とまでは行かないが、前よりは明らかにマシになった。
一緒に遠くのスーパーに行ったり、自転車で遠出したり、youtubeに動画をアップしたりした。
それぞれやりたいこと、すきなことがハッキリしてきた。はるきはバスケットボールが、なつきは生き物が、そうすけは野球が好きになった。
それからというもの、仲良し三角関係はさらに仲良くなっていった。ケンカをして、遊んで行くうちに、3人の頭にとあることが浮かんだ。それは、
「これからも遊べるのか?」ということだ。
中学はいいとして、高校はどうする?三人が同じ高校に行けるとは限らない。また、それぞれ将来の夢があるのだ。
三人は悩んだ。ひたすら悩んだ。
まだ結論は出ていない。
この三人は、また一緒に遊べるのだろうか。
終わり
※このお話はノンフィクションです。
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