【回路解説】ファズブースター
突然ですが皆さん、、、
ファズってカッコいいですよね!!!!!
↓のイントロとか、、、(MuseのHysteriaという曲です)
↓のリフとか。。。(みなさんご存じジミヘンのPurple Hazeです)
実際に弾いてみても楽しいエフェクターで、一日中弾いていられますよね!!!
ところが、
バンドで合わせてみると音が埋もれてしまって聴こえない、、、
なんてことはないでしょうか?
そんなときにおすすめなのが、
当ショップで販売中のファズブースターです!
どんなエフェクター?
ざっくりいうとファズとブースターを並列に接続したエフェクターです。
これにより、ファズの歪みとブーストされた楽器本来の音を同時に奏でることができます。
とは言われてもちょっとピンとこないと思いますので、
まずはこちらの試奏動画をお聴きください!
※演奏はめっちゃへたくそです。ご容赦を。。。
どんな回路?
簡単にいうと
・初段にバッファ
・ファズには「ファズファクトリー」
・ブースターはFET1個のシンプルな回路
・それぞれを混ぜ合わせるミキサー
の4つから構成されています。
それぞれ解説していきます。
バッファ回路
よくあるバッファ回路ですね
オペアンプのボルテージフォロアであり、出力インピーダンスが低いことを生かして
各回路に信号を分岐させています。
ファズ回路
こちらはいわゆるファズファクトリーなのですが、
現在も生産中であることや
他にも解説されている方がたくさんいらっしゃることから
ここでは省きます。
ブリブリした野太い歪みから発振まで何でも出だせちゃう不思議な飛び道具的エフェクターですね。
ちなみにこのファズファクトリー、
ファズフェイスをコピーしようとしていた時の失敗作をうまく商品化したものらしいですね。
発想の転換って大事、、、
ブースター回路
中央のQ4がFETです。
C8を通すことで、前段の回路やファズ回路と電位的に分離しています。
R11の抵抗によってプルダウンされているため
FETのゲート(3ピン)に入る信号は0V付近で揺れる波形となります。
そのためFETには2N5457やJ112などの0Vで十分増幅するものでないとうまく機能しません。
やっていること自体は単純で、
FETの特性であるゲートにかかる電圧によってドレイン-ソース間が開いたり閉じたりする作用を利用し、
ドレイン-ソース間に流れない分の電流を出力してます。
またR13とRV6およびC9は、ソース-GND間の抵抗値を変化させることで
ドレイン-ソース間が開いても流れる電流量を制限したりして
信号の増幅量を変化させています。
またこのC9を入れることにより周波数ごとのインピーダンスが変わり、
高音は良く流し(≒増幅を抑え)、低音はせき止める(≒増幅させる)ような効果があります。
その境目となるカットオフ周波数は計算で出すことができるのですが、
今回はできるだけ原音そのまま出力したかったのでかなり低めに設定していますので省略します。
気になる方はCRフィルタ回路などで検索してみてください。
ミキサー回路
やってることは簡単で、ファズの出力とブースターの出力を可変抵抗の両端に接続し、
そのどっち寄りの音を出すかをRV7で調整できるようにしているものです。
DJのクロスフェーダーなどでも使われている回路ですね。
そうして混ざった音をオペアンプの増幅回路で十分に増幅し、
ローインピーダンスな信号を出力しています。
なおこの回路の増幅率は2倍です。
こちらも一般的な非反転増幅回路なので計算は省きます。
作るの難しい?
それなりに難しいです。
基板自体は難しくないのですが、
つまみが多いのでエフェクターケースの加工およびエフェクター内部のレイアウトに苦戦すると思います。
何か困ったことがありましたら
お声掛けいただけましたら適宜アドバイスなど致します。
いつでもお問い合わせください!
以上です。
良い自作エフェクターライフと良い音を!
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