インサイド・ヘッド2を見た話
先日娘と『インサイド・ヘッド2』を観に行った。
『インサイド・ヘッド』が大好きだったから、続編も楽しみにしていたんだけれど、なかなか行くタイミングがなくて、やっと行けた。
始まる前に娘が言った。
「段々と暗くなっていくのこの感じ、好き」
「あとね、終わった後にパッと明るくなるのも、好き。だけどね…、終わった後にどうだった?って聞かれるのは嫌い。」
わたしは応える。
「あぁそっか、ママ、いつも聞いちゃってたよね。今日は我慢して聞かないようにするね。聞きたくなっちゃうから気をつけないと。」
娘は9歳。
この映画の前にそんな風に言われると、それだけで成長を感じる。なんでも国語の授業のようにしてしまうのは悪い癖だななんて思いながら、室内がまた一段暗くなって、わたしもこの瞬間は好きだなと思いながら映画がはじまる。
まだ公開中の映画なので、詳しい感想は言えないけれど、映画はとても良かった。
『インサイド・ヘッド』で乗り越えたことをしっかりと糧にして、更なる成長へともがく姿は眩しかったし、よりキャラクターを身近に感じた。
それに、子供の成長には弱くて、物語の初めから涙が出てしまった。終始目頭を熱くして観た。
映画が終わって、電気がパッとついて、あぁ、この瞬間が好きなんだね、なんて覚えていたのに、つい、言ってしまう。
「わーめちゃくちゃママ好きだったな。どうだった…?あ…ごめん。忘れて。」
「ママ…癖なんだね。」
ちょっと呆れ気味に言う娘はもちろん、感想は教えてくれない。
物語の感じ方には正解はない。だからこそ、誰かと何か話したくなったりもするんだけど、わたしは母親。友達と話すのとは違う。わたしの発言はきっと娘にとっても大きいのだろうし、わたしに聞かれたら、きっと授業みたいになってしまうんだろうな、と思う。
そういうことを指摘してくれるのは、すごいな、と思う。ちゃんと自分の心が見えているんだな、と思う。それから、そういうことを指摘してくれる関係をつくれているのかな、と思うと少しホッとする。
思春期はまだまだこれからだから、この関係をこのまま続けるていくには努力が必要だろうなと思うけど。
わたしの頭の中もまだまだいろんな感情が渦巻いていて、忙しくて、こんな自分が子供を育ててるなんて嘘みたいだなと思うことも多いんだけど、『インサイド・ヘッド』も『インサイド・ヘッド2』も親の右往左往を描いてくれているから心強い。
わたしもまだまだ迷うことだらけ。どこに進めばいいのか、どうしたらいいのか、分からないことも多い。だからこそ、自分の頭の中の感情たちと手を取り合って、これからも歩いて行くんだろうな、なんて思う。
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