見出し画像

インフレーション


最近、食料品を中心に物価が高騰しています。インフレの言葉をよく耳にします。今回はインフレの原因について考察したいと思います。

インフレとは、物価水準が継続的に上昇する現象です。インフレには、供給側から起こるコストプッシュインフレと、需要側から起こるディマンドプルインフレの二種類があります。

コストプッシュインフレとは、生産コストの上昇によって物価が押し上げられるインフレのことです。生産コストの上昇の原因は、原材料やエネルギーの価格の高騰や賃金の上昇などがあります。生産コストが上がると、企業はその分を商品やサービスの価格に転嫁することで利益を確保しようとします。その結果、物価水準が上昇します。コスト上昇と共に賃上げが生じ、需要が供給に追いつけば大きな問題にはなりません。しかし、需要は変わらないか減少すると経済活動は停滞します。このような状況をスタグフレーションと呼びます 。

ディマンドプルインフレとは、需要の増加によって物価が引き上げられるインフレのことです。需要の増加の原因は、マネーサプライの増加や政府支出の拡大、海外での物価水準の上昇などがあります。需要が増えると、消費者は高い価格でも商品やサービスを購入しようとします。その結果、物価水準が上昇します。しかし、供給は変わらないか追いつかないため、需要と供給のバランスが崩れます。このような状況をデマンドオーバーヒートと呼びます 。

賃上げが伴わないコストプッシュインフレでは購買力が低下し、消費や投資が減少することで経済成長が阻害されます。また、コストプッシュインフレでは中央銀行が金利を引き上げることでインフレを抑制しようとすると、さらに経済活動が落ち込む可能性があります 。

一方、ディマンドプルインフレでは需要が高まることで経済成長が促進される可能性があります。また、ディマンドプルインフレでは中央銀行が金利を引き下げることでインフレを刺激しようとすると、さらに需要が増加する可能性があります 。

コストプッシュインフレとディマンドプルインフレの違いや影響について理解することで、日本経済の現状や将来に対する見通しを明らかにすることができると思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?