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なぜ統失 第3部「自宅療養編」⑭完結編 突然の強制医療保護入院。

前回の続き。

初めての入院から半年近く経った頃でしょうか…
僕は、突然再入院を告げられる事となります。

その頃の僕は、
昼前まで寝床でうとうとと過ごし、
活動し始めるのは昼ご飯を食べてから、

それも家で一日中テレビを見たりパソコンをいじったりと
だらだらとした生活を続けていました。

ちなみに幻聴はとうの昔に収まっており、
変な妄想も無かった筈です。

いわゆる陰性症状というやつです。

よく母に昼夜逆転しちょると言われました。

一日中僕が家にいるのがうざったかったのでしょう。

僕のご飯を作ったり
深夜に金縛り状態の僕の寝返りを打たせてあげたりで
かなりのストレスを溜め込んでいたようでした。

ある日の診察日、
母といつも通りロビーでアタオカ先生の診察を待っていると、

看護師さんが

「にゃぶりえるさん、体重はいくつ?」

と、訪ねてきて体重を測らされました。

いつも体重なんて測らないのに何で測るんだろうと不思議に思いました。

それから暫くして、
僕の名前が呼ばれアタオカ先生の診察が始まりました。

アタオカ先生が、

「調子はどうですか?」

と尋ねてきたので、

僕はいつも通り、

「中々眠れません!」

と答えました。

この頃には深夜0時位までにはだいたい眠りにつくことが出来ていたのですが、

母親が、

「夜寝てないけぇ昼までねちょるんじゃろう」

と良く言っていたのと、

思考力が落ちていたせいもあって
まだ睡眠薬が足りないんだろうと思いこんでいました。

それと障害者年金がそろそろ受給される頃だったので、

なるべく症状を悪く伝えたほうがいいんじゃないかと馬鹿な思い込みをしていました。

僕が、眠れませんと答えると、

アタオカ先生に、

「それでは入院してもらいます!」


と、唐突に宣言されました。

僕はびっくりして、

「いやっ!」


と悲鳴をあげて立ち上がりました。

と同時にガタイの良い男性の看護師が2名、
診察室になだれ込んできて僕を羽交い締めにして抑え込みました。

ちなみに立ち上がっただけで暴れたり抵抗したり一切していません。

アタオカ先生は笑顔で、

「1ヶ月だけっ!」

と言いました。

アタオカ先生が約束など守る筈がありませんよね。

僕は、

「本当に1ヶ月だけなんですよね?」

と拘束されながら尋ねました。

僕は、拘束されたまま廊下に連れ出され、
鍵の付いたエレベーターに乗せられ、
2度目の閉鎖病棟へ長期入院となるのでした。


なぜ統失 第3部「自宅療養編」 完


To be Continued…







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