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妄想

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1冊の本から広がる妄想
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記事一覧

妄想8・手塚治虫『ロストワールド』(1948年)

3年ほど前(2021年)の話。 視覚障害者向けに本を音読する奉仕団の方が、うちの職場で作った…

三上喜孝
3週間前
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妄想7・三島由紀夫『三島由紀夫レター教室』(ちくま文庫、1991年、初出1968年)

以前に読んだ『三島由紀夫レター教室』(ちくま文庫)が面白かった。 氷ママ子(45歳)、山トビ…

三上喜孝
1か月前
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妄想6・穂積陳重『法窓夜話』(岩波文庫、1980年、初出1916年)

むかし、アイスランドのあるところに、トロッドという男がいた。ある日、海難事故にあって、部…

三上喜孝
1か月前
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妄想5・高橋和巳『悲の器』(新潮文庫、1967年)

前の2回、高橋和巳の本についてふれたが、今の時代、高橋和巳の小説が受け入れられているのだ…

三上喜孝
1か月前
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妄想4・高橋和巳『わが解体』(河出文庫、初出1971年)と高野悦子『二十歳の原点』(…

読んでいる本がシンクロする、という話の続き。 高橋和巳『わが解体』(河出文庫)を実家で見つ…

三上喜孝
2か月前
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妄想3・高橋和巳『わが解体』(河出文庫)と手塚治虫『ブラックジャック』より「春一…

実家で高橋和巳の『わが解体』(河出文庫)を見つけた。奥付は昭和55年(1980年)が初版とあり…

三上喜孝
2か月前
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妄想2・キンマサタカと全日本痛風連盟編『痛風の朝』(本の雑誌社、2021年)

「時間のかかる終活」をしていて、標記の本もダンボール箱から出てきた。発売されて間もない頃に独立系書店で見つけて買ったものである。 ようやく痛風をテーマにしたエッセイ集が出たか、と待ちに待った本だった。なんだったら、自分もこの本に参加したいと思ったほどである。 私が痛風の発作を初めて体験したのは諸説あるが、30歳としておこう(20代にも似たような痛みを体験したことが一度だけある)。そこから痛風とつきあうようになった。 痛風の発作が起きると、マジで痛い。外傷はないのに、足が猛烈に

妄想1(後編)・堀口大學『月下の一群』(新潮文庫、初版1954年)、四元康祐『偽詩人…

私が堀口大學『月下の一群』の中でいちばん気に入っている詩が、フィリップ・ヴァンデルビルの…

三上喜孝
2か月前
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妄想1(前編)・堀口大学『月下の一群』(新潮文庫、初版1954年)

堀口大學という名前を聞いたのは、小学校6年生の時である。 そのときの担任のN先生は、芸術家…

三上喜孝
3か月前
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