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母の決断に乾杯

私の母は75歳。
まだ現役で営業&肉体労働の会社で働いている。
父が若くして癌になり、その後も何度も何度も癌になったので、仕事を休んだり働いたりを繰り返し、父の道楽癖もすごく、生計のほとんどを母が担ってきた。
そんな家庭で育ったので、私は早く自立したくて看護師になった。

母が40歳過ぎたくらいに私は職につき、もう、母は好きなことをして生きていってほしいと願った。
父と離婚して自分の好きに生きてほしいとも思った。
でも、母はそうしなかった。
片親では私が結婚する時に苦労するからとか、父がまた病気になった時に私の手をわずらわせることになるからというのが理由だった。
だから、母はずっと父の面倒をみ続けた。

70歳で父が亡くなった。
父が亡くなってからすぐに母は乳癌になった。
でも、ステージ0だった。
手術と放射線治療、経過観察の5年を乗り切った。
「遊び方を忘れちゃったわ。」と母は言った。
ずっと父の面倒と仕事だけをしてきた人生だったから。
孫と私を可愛がる人生。
自分を可愛がらない人生。
私は母が幸せになることを望んでいた。

最近、転機がおとずれた。
私が四国八十八ヶ所巡りをして、高野山に行って満願し、石鎚山登拝を終えた後に。
思わぬ収穫✨

先日、定期検診の後、母の職場に寄った。

すると、母が「仕事を辞めようと思う。」と。
「私の人生、何だったんだろうって考えたんだよね。もう、私は一人暮らしになって、このまま仕事だけの人生って何なのかと考えだんだよね。」と。
私、「やっと気づいたんだね。」
母、「私も四国八十八ヶ所巡りしたい。旅行会社のツアーで回ってみたい。高野山にも行きたい。石鎚山にも登りたい。」と。
私、「そうしたらいいよ。石鎚山、一緒に登ろうよ。」✨

帰宅して、夫にその事を話したら、
夫、「いい事だね。もう休んだらいいんだよ。好きなことをしたらいいんだよ。なんなら、トリコちゃんもまた一緒に四国八十八ヶ所巡りしたら?」と。

来年、石鎚山のお山開きの時に母と一緒に登る予定😊✨
これって、かなりの御利益じゃないかな?


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