ファイアアロー

だからこのダンジョンは嫌だったんだ!リアが悲鳴を上げる。出てくるモンスターはコボルドばかりでレベルも低いのだが、とにかく数が多い!
クレイトンはリアの悲鳴など聞いてる余裕もなく、コボルドの群れに突っ込み、斬りまくってる。戦闘狂ってのはこういうのを指すのかな?

おおよそ数を頼りにしているコボルドは、屈強な戦士には敵わず、徐々に数を減らしていく。だがその時、遠くから弓矢が飛んできた。その先には、吹き抜けになったダンジョンの地形を活かして、同士討ちも厭わず遠くから弓を放ってくるコボルドが見える。

ちょっと待て、戦士の攻撃範囲外から弓って、反則でしょうに…さすがにあの攻撃が当たり続けると、体力バカのクレイトンだって持たないぞ。

その時、モーリアの手が光り、数本の炎の矢が弓を持ったゴブリンに向かって放たれる。ほんの一瞬、ゴブリンアーチャーは炎を上げ回廊に墜落していった。


ファイアアローは極めて初心者の炎の魔法ですが、魔力が低い魔法使いでは速さや飛距離が維持できず、正確に相手を射抜くこともできません。上級者が使うファイアアローは速く遠くまで、正確に炎を飛ばしますし、その威力も相当なものとなります。
術者によっては最上級戦闘用魔法ともなりうる、恐ろしい呪文です。

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