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お盆の訪問者


仕事を終えたら
お盆は実家に帰る。
お供えのおはぎと果物を買って。
玄関には母の作った馬胡瓜と牛茄子がいた(笑)

何度見てもウケる。



お供えの花と供物を設置して
しみじみと夕飯の準備をしていると突然、大きな蜘蛛が歩いてきた。

うわっと思ったが
去年も同じタイミングで
大きな蜘蛛が出たので
すぐに母を呼ぶ。

お母さん、おばちゃんかおじちゃん来てるよ と。

母は親子ほど歳の離れた姉と兄に
生前本当に世話になり
生涯独身の2人を最期は看取り
世話をしたので
仏壇には2人の位牌を飾っている。

お盆に家に入ってくる動物や虫は
亡くなった人が体を借りて会いにくる化身だから殺生をしてはいけないと
亡くなった叔母に教えてもらった。

母は蜘蛛を見て
嬉しそうに 
わあ来たのね 品がある
おばちゃんかしら。


品があるかは分からんが
少し白っぽく
去年も仏壇の近くに出た蜘蛛は
もっと大きかった。
だからおじちゃんだったのかな。
アホみたいに話しかけてる母と娘の図は誰かに見られたら
ドン引きされただろうな。

普通 ぎゃー!とか言うところだわ。

2人を看取った母には
最期、病院で看取った後悔がずっとあり、亡くなった後も
随分長い事口にしてた。
だから会いに来たと思えた事か
凄く嬉しかったようで
私が滞在してる間中、何度も
嬉しいと話していた。

お盆てなんかおどろおどろしいイメージもあるかもだが
この日本の風習が
私は凄く好きだわ。
夢がある。

胡瓜の馬に乗った大事な人たちが
蜘蛛に姿を変えて会いに来てくれる

一年に一度
この時期は何か私にとっても
ファンタジーの世界です(笑)

帰りはゆっくり
茄子牛で帰っていくかな

また来年。

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