時 の 川

「そろそろ宇宙空間の光景から森林に変えていいかしら」
「あっ、ごめん。いつまでもぼ~っとしててごめん」
「よっぽど宇宙がお好きなのね」
「なんかとっても落ち着くんだよ、故郷を遠くから眺めている気分なんだ」

「あの星たちの奥に地球があるのね」
「どんな星だったんだろうか」
「想い悩み、そしてわずかに安らげる星だったのかしら」
「それじゃあまるで人生のようだ」

「星たちの配置が変わったわ、ワープでもしたってことなのかしら」
「いつまでも同じ空間を飛んでいないってことなんだろう」
「時を動かす力が働いているものね」
「その力に流され漂っているのが人生ってやつなんかな」

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