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短時間で伝えるためのポイント
講師として必要な心構え
日ごろ、ワークショップや講習会、講演会などは、もっぱら受けるか、運営側で、伝える立場に立つ機会の少ない私ですが、「伝える」という意味では、情報発信も同じことが言えるかもしれない、と感じています。
最近はズームでのおしゃべり会に加え、ラジオ配信をはじめ、インスタライブも始めようかな、と思っていることもあり、「話して伝える」うえで、心がけることをまとめてみました。
すべては受け手次第
発信する立場の考えがそのまま受け取ってもらえたら、それが一番ではありますが、すべての人間が発信した言葉をそのまま受け取ることはありません。解釈は受け取り手次第です。
そこを踏まえると、受け手の状況、状態によって、特に感情面の起伏は情報受信に大きな影響を与えると考えられます。同じ言葉を同じ調子で伝えたとしても、聞いてる相手が怒っていたらどうなるでしょうか?
おそらく、耳には入らないか、反発を覚えるだけでしょう。こちらを論破しようと攻撃してくる可能性もあります。それではせっかくの機会を台無しにしてしまいます。
では、発信者はどうすべきか。オンラインでもオフラインでも対面でのやり取りの場合は、この点が最重要、と私自身考えています。つまり、どれだけ聞いている相手の感情が中庸に近い状態であるか、ということです。
相手の感情に向き合う
例えば、初対面の相手であれば、お互いに不安で緊張します。講師側がそれをわざと見せることで相手の心も緩むのではないのかな、と考えています。
「何度やっても慣れないんですよ」
「私、緊張してて、変なこと話したら教えてくださいね」
など、お互い様ですよーということを伝え、打ち解けることができたら、ラッキーですよね。
逆に、やる気満々で興奮のスイッチが入っている方には、そのやる気を思う存分話していただくのもいいと思っています。話しているうちに自分の心が整理され、満足していきます。
そうすることで、はやる気持ちやその人がその時点で持っている高ぶったエネルギーを少し下げていくことで、周囲と歩調を合わせることができるのではないか、と、考えています。
寛大に寛容に受け止める
子育てをしてる母親として、いつも心に留めておくものの、子供に対しても、パートナーに対してもなかなかできませんが、相手の言い分、感情を受け入れることも重要な要素です。
講師としての立場上、間違っている時は指摘するべきかもしれません。
ですが、指摘されることで自信を失い、自信とともにせっかく受けている講座のやる気を失ってしまっては、その方の時間もお金も労力も奪ってしまうことになります。
否定しないで、まず挑戦したことを褒め、完成させたことを褒めることをして、その後一言
「私ならこうしますかね、皆さんはどうですか?」
「こういうやり方もあるんですね。さすがです。じゃぁ他の方のやり方もみてみましょうか?」
と、ご自身で気づく方向に持っていければ、いいな、と思ってます。これで気づかなくても、それはその方の解釈なので、「そうなんですね」と受け入れることを心掛けようと思っています。
そしてもう一つ、大切なことは、「講師も準備は万全ではないし、完全にできるわけではない」ということをわきまえておくことです。間違えたら必ず気づいた時点で謝り、訂正する、その過程も大切です。
具体的にどうする?
私の中で対面で講座を行う際、割と一方的に話すことが多かった気がします。実際にやってもらう、という視点が今まで行った講座では少なかったように思います。
講座の内容にもよりますが、今後は、こういう流れでできたらうまくいくのではないか、と子供とやり取りをしている経験から考えてみました。
①説明する(言葉の選び方は相手の状況に合わせる)
②見せる(私の方法を説明をしながら見せる)
③説明をしながら受講者の方と一緒にやる(必要であれば手助けをする)
④説明だけでやってもらう(一切のヘルプなし、でも周囲で助け合いはOK)
⑤完成品を見てご自身でフィードバック、ほかの受講者にフィードバックしてもらう
⑥説明なしでやってもらう(講師やほかの受講者にヘルプを求めてOK)
⑦⑤と同じようにフィードバック
これを工程ごとにできるのが理想的ですが、時間の都合上そうもいかない可能性もあります。なので、私自身、講座の受講人数を最初のうちは少人数に絞ろうと思っています。
音声配信で学んだこと
まだ経験は浅いのですが、ラジオ配信をしてみました。それにあたってすでにインスタライブや講演会を重ねている方にアドバイスを求めたら、こう返ってきました。
「台本を作ること」
驚きでした。私はこれまで講座やプレゼンテーションをするときは、要点のみを書き出して、あとはその場で文章を考えながら話をしていました。そしてそれが一番だと思っていました。
ですが、実際にラジオ配信で一人でしゃべってみて感じたのは、
「あぁ、全部書いておけばよかった」
でした。おそらく、慣れの問題や配信をする人の性格・性質にもよるとは思いますが、私は書いておいた方が良かった、と感じたのです。
この経験から、今後なんらかの講座を開くときは、必ず一度話す内容をすべて書き出してみよう、と思っています。もちろん対面の場合は、途中質問や意見を挟まれるので、その通りには行かないでしょう。
それでも、伝えたいことをきちんと書き出して、整理しておくことで、自分が安心して話せるのであれば、それは保険となります。一度書き出しておけば、修正も簡単です。
フィードバックをいただくことで、自分に足りない点、得意なところもよく見えてくることかと思います。なので講座を開いたら、必ず感想をいただくことも必須条件にします。
結局は満足か否か
最終的に伝わったかどうかは、講座を受けて満足してくださったかどうか、そしてその後のフォローをきちんと講師ができるかどうかにゆだねられるのではないか、と考えています。
その場でできても、その後続かないのでは伝わった、とは言えません。最終的に授けた知恵をその方が習慣にしてくださることが講師としての目標となります。
出会ったご縁に感謝し、そのご縁を大切にすることで、自分の伝えたいことが自分の思った形で伝わっていくのではないか、と私自身は考えています。
受講してくださった方へのフィードバックはもちろん、いつでもお話を聞きますよ、という大きな心を持ち、繰り返し伝えていくこと、これがもしかしたら一番のポイントかもしれませんね。
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