「買取王国 植田店」について・・・


買取王国植田店が12/9にオープンしたので、少し書いて見ました。

4月に業務提携を発表し、トレーディングカード AI 読 取システム「TAYS(テイズ)」を導入したようで、上期のトレカ売上を見ると、トレカの売上が倍増してます。このことが理由かわかりませんが・・・
ただ、9月に提携関係を一歩進め、新たに「転貸借契約」を締結しました。
それを受けて、12/9に植田店を改装し、テイツー が「ふるいち植田店」を出店しました。


開示事項の経過)株式会社テイツーとの業務提携の進展状況に関するお知らせ

(開示事項の経過)株式会社テイツーとの業務提携の進展状況に関するお知らせ

12/9に適時開示でリリースを出していますが、物凄い人です。
過去のテイツー の決算説明会でも話されていますが、トレカ目当てのお客さんだと思われます。

契約締結日したのが、 9月26日になりますので、約2ヶ月程度で、完了したことになります。
個人的にはかなり早いペースで進めていると感じます。
買取王国の売り場坪数の平均は250坪、レイアウトを見る限り、売り場の1/4or1/5程度のスペースを開けていると思われるので、50-60坪程度だと思われます。

実は同じような事はブックオフでも進めています。
この図を見ると、粗利率は少し落ちていますが、アパレルの売上はそれほど落ちず、トレカ・ホビーを拡大した分、粗利が上乗せされているようにみえます。

こちらのパターンはバックヤードを縮小して、トレカのスペースを確保していますが、その分上積みされています。
近くの店舗で、TSUTAYAと一体になった店舗がありましたが、そこの店舗では、TSUTAYAのスペースにトレカの売り場を拡充しているパターンもあります。

どちらも商品構成の影響で、粗利率は下がっていますが、粗利額で見たとき、その効果はあると思われます。
ただ、この効果は改装直後ではよくあることなので、持続するのかがポイントになりますが、リユースの優れているところは、その需要に合わせて、売り場を変化させることができることだと思います。

では、買取王国ではどうなのかというと、おそらく、ブックオフと同じような効果はあると考えていいと思います。
特にアパレルの売り場が縮小すると、売上が落ちると考えがちですが、一概にそうとは言えません。正直、この店舗を行ったことがないので、わかりませんが、在庫が少ない方が、売上が上がることがあります。
ふるいちが入ったことで、新規顧客の増加も見込めます。またこの店舗に限ると、立地がかなりいいと感じています。
近くにピアゴがありますので、買い物ついでに立ち寄りやすい立地になりますので、買取の増加にも期待がもてるかも?しれません。


これが、買取王国のレイアウトになります。
通常売り場レイアウトを考える時、半時計周りにレイアウトを考えるのが一般的です。

しかも、この店舗レイアウトで見た時、入り口から入って、すぐふるいちの店舗を配置しています。
通常、店舗レイアウトを考えた時、一等地になりますので、その場所をインショップであるテイツー に場所を明け渡していることに驚きました。
この場所にインショップを置く場合、かなり集客力のあるショップでないとありえません。
物凄いことです。
コロナ禍の中で、アウトドアブームがありましたが、スノーピーク がインショップを増やしていました。スノーピーク の場合でも、奥の方に配置されていましたので、いかにすごいかが、わかると思います。

買取王国がアパレルを縮小していると思いますが、アパレルについても少し書いてみます。

買取王国の商材販売実績を見ると、アパレルが10.4億円があります。
トレファクでは54.1億、セカストは出していないので、わかりませんが、推定266.4億程度だと思います。
店舗当たりで計算すると、買取王国0.2億 トレファク0.25億 セカスト0.35億になります。
日販で計算するとセカストは20万程度 買取王国だと11万。トレファク14万。FCなどもあるので、多少違うかもしれませんが、店舗数が多いほど、販売能力は高いように見えます。
ただ愛知県に限ると、セカスト47  トレファクは7 店舗あります。
愛知県内にユニクロ55、しまむらは68店舗あります。
そう考えると愛知県にはリユース店舗は多いと感じます。(ユニクロ・しまむらの店舗数が適性である場合、今のリユースと新品の市場を比べた場合)
ただ、アパレルだけを販売しているわけではないので単純な比較はできません。

リユースのアパレル市場を見ると2016年に1869億→21年には4600億(2.5倍に増加)と市場平均と比較しても高い成長(1.5倍)を維持しています。
ただ最近の動きを見ていると、トレファクVSセカストの構図が出来つつあるように思います。今後この2社がシェアを奪い合うように思います。
日販で見ると少しセカストの方が高いように見えますが、服飾雑貨を含めるとそれほど変わらないとは思います。

逆にアパレル市場全体に見ると、コロナの影響で、9兆円近い市場が7.6兆円まで市場は縮小しています。
これを90年代まで遡ると、市場は半減しています。
ただこれまで市場が縮小する中でも、供給量は逆に倍増していました。
コロナ以降は、ESGの観点からもかなり仕入れを抑制している印象を持っています。店舗の縮小も多く見られます。お店を見ると、アパレルの店舗が減っているのは実感しています。

アパレルの動向を見ると・・・
しまむらの売上6000億 2000店舗、日販75万になります。8.5%シェア
ユニクロの売上8000億 800店舗、日販300万弱になります11.0%シェア
特にユニクロはシェアを上げているように思います。

テイツー のトレカについても少しだけ書いてみようと思う。
中古のトレカの売上動向を見ると、
2016年~2020年前後までは、平均16〜20億前後でした。店舗平均の売上で見ると1500万程度。20年の売上を見ると19.1億(売上構成7%)
店舗平均2000万でした。この頃にポケモンカードが登場して、市場が大きく増加したようです。
21年になると売上35.6億(売上構成13%)とかなり大きくなっています。店舗平均の売上も3000万と2年前と比較しても、倍増しています。
直近の売上構成で見ると、トレカの売上構成18%まで上昇し、かなり売上の寄与度は高いように思います。新品の売上も同程度あり、ゲームと同じ程度の売上を作っていることに驚きです。


市場規模が倍増しているのにも驚きですが、日販で計算すると10万前後ありますが、買取王国のアパレルの売上と同等の販売力がある計算になります。
これを見ると、ふるいちを入れるのは納得です。アパレルを置くより、リスクも少ないし、何より、アパレルと比較しても、中古市場の割合が非常に大きいのが魅力的だと感じます。

トレカの店舗はいくつか見てきましたが、トレカというのは、非常に価格の幅が広いのが特徴だと思いました。
価格も20円前後からプレミアムがつくと数十万もするのもありますので、気軽にできるのも魅力だと思いました。
また想像以上にトレカの種類が多くありますし、新規のトレカも多く出るので、新品、中古とも活性化されているとは感じています。
これが一種のブームで終わるのか?持続するのか今後も動向を見てみたいと思います。
テイツー はインショップを増やしていくことができれば、面白いとは思いました。
特にホビー関連は、どちらかというと、ネット中心に売上を稼いでいる会社が多いので、店舗の強みがあるテイツー は面白い存在ではあると思います。

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