だけど読書はやめられない
そういえば、おばあちゃんが救急車で運ばれたあの子ってどうしてるんだっけ。
というか、あれ?誰だっけ?と、朝の静かな電車に揺られながら、うまく回らない頭を奮い立たせて思い出したのは、実在する友人ではなく、ある小説にでてきた主人公だった。
これ、私はたまにある。
本を読んでいると自分の人生をどこかに置いてきてしまう瞬間がある。主人公が自分の遠い親戚のように感じたり、友達の友達だったかもしれないと思うときもある。
ここでは、あくまでも張本人ではなくその近くにいる人間という距離