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 呪いの鎖は断ち切れる! 〜ブレイン・プログラミングを読んで〜

 キングコングの西野亮廣さんは、クラウドファウンディグやchimney town DAOなど、新しいシステムやテクノロジーのような未開の地に、多くの仲間を引き連れて、これまで見たことのないありったけの財宝を見つけて来た。オリラジのあっちゃんは、たとえ会社(以前所属していた)や先輩と衝突しようとも、自分の信念を貫くために、言いたい事はしっかりと発言する。彼らは特別で、雲の上の存在、憧れであって、そんな風には決してなれない。言葉にこそしないが、そのように考えている自分がいる。

 一方で、先月3歳になった娘は、好奇心旺盛で、高いところに上ってはジャンプしたがるし、私の大好きなコーヒーを飲みたがったりと、自分の力を試す事が楽しく、また大人の食べるものにも興味津々で、親の真似もよくしたがる。彼女には、パパとママが出来る事に対して、自分が出来ないという認識がないのだ。

 赤ん坊の頃、繋がれた鎖を絶って自由になる事は出来ないと洗脳されたサーカスのゾウは、大人になってその鎖の杭を抜く力を得ようとも、決して抜こうとはしない。潜在意識に、鎖は抜けないと刷り込まれてしまっているからだ。

(アラン・ピーズ;バーバラ・ピーズ著 「新版 自動的に夢がかなっていくブレイン・プログラミング」P.191を要約)

 娘のように私も、幼少期の頃は何でもできる、何にでもなれると思っていた。それなのに、いつから私は、サーカスのぞうと同じように、自分の可能性を信じられなくなってしまったのだろうか?

 心から望む物を手に入れるためには、RASという脳幹にある神経に、インプットするだけでいいという。平たく言えば、やろうと決めるだけでいいのだ。あとは勝手に脳が必要な情報を取ってきてくれて、そこに連れて行ってくれる。その上で、その内容を紙に書いたものを常に読み返し、期限を決め、達成する瞬間をイメージしたり、自己暗示(アフォメーション)を掛けたりすれば、より現実化する可能性は高まる。そして、絶対に諦めない事が重要だと、著書には書かれている。

 RASにインプットする効果は絶大だという具体例には、枚挙にいとまがない。「海賊王に俺はなる!」と言っているルフィは、5年以内には必ずなるだろうし(尾田栄一郎先生が連載終了は今後5年程度と話されていた)、キングコングの西野さんは必ずディズニーを倒してくれるだろう。そして、オリラジのあっちゃんは絶対に芸能界のドンになってくれる。これらは全て未達の状態であるが、目標達成しそうな勢いは、十分に感じられる。

 これとは逆にネガティブにも、RASは作用する。私の大好きな漫画家である篠原健太先生が、週刊少年ジャンプに連載している「ウィッチウォッチ」のモリヒトは、「ずっと友達だよ」というヒロインからの手紙を毎日眺める事によって、恋愛に踏み切れないし、えんとつ街の人間の多くは、星が無いと信じていたため、プペルとルビッチの活躍無しでは、満天の星を絶対に拝む事が出来なかった。そして、何より、冒頭のように西野さんやあっちゃんのようにはなれないと思っている、自分にこそ負のRASが働いている。

 フィクションの話や未達の話ばかりを挙げてしまったが、もっと具体例を知りたい方は、是非とも本著をご覧になって頂きたい。


 公平に言うなら、今のあなたが信じていることを、あなたのRASに刷りこんだのは、両親であり、社会であり、文化であり、宗教であり、生いたちである。そうしたものに培われた信念が、あなたを今の場所に連れてきた。

(アラン・ピーズ;バーバラ・ピーズ著 「新版 自動的に夢がかなっていくブレイン・プログラミング」P.122より引用)


 私は周囲の環境に疑問を持つ事なく、それが正しいものだと素直に受け入れてきた。たとえ、それが負のRASだったとしても。だからと言って、それらが全て、悪意から生じたのではない。生き延びるために必要なセオリーとして、危険を避けるため、逃れるようにインプットされたのだ。ちょうど、HUNTER×HUNTERのイルミがキルアの頭に刺した針のように。


 あなたの人生は、あなたが選んできたことの結果である。 自分の人生が気に入らないなら、 これからは、よりよい選び方ができるようにしよう。

(アラン・ピーズ;バーバラ・ピーズ著 「新版 自動的に夢がかなっていくブレイン・プログラミング」P.128より引用)


 しかしながら、虎穴に入らずんば孤児を得ず、そこにはリスクが無い分、リターンもない。安全地帯から一歩も外に出なければ、危険に晒される恐れはないが、新しい発見もない。西野さんやあっちゃんと私の違いは、頭に刺さった針を抜いたかどうかだ。

 その針は抜ける。ポジティブな言葉をRASにプログラミングすればいいだけなのだ!その上で、目的達成の効果を高めるコツがある。物事を観察する際に、比率を意識する事だ。


 「80:20の法則」は、この法則を発見したイタリアの経済学者、ヴィルフレド・パレートにちなんで「パレートの法則」とも呼ばれている。彼は、イタリア人の総収入のうち80パーセントは、イタリアの全人口のうち20パーセントが受けとっていることを発見した。つまり、ある状況での結果の大部分は、ごく一部の要因によって決まるという法則である。

 あなたが手にする結果の80パーセントは、あなたの行動のうち20パーセントが生み出す。

(アラン・ピーズ;バーバラ・ピーズ著 「新版 自動的に夢がかなっていくブレイン・プログラミング」P.218より引用)


 あなたがしなければならないのは、「自分が情熱を注ぎこめることは何なのかを、はっきりさせること」である。 本当に大事な20パーセントのことに集中し、残りの80パーセントを排除する生活を始めたいなら、情熱を注ぎこめることにエネルギーを集中させる必要がある。

(アラン・ピーズ;バーバラ・ピーズ著 「新版 自動的に夢がかなっていくブレイン・プログラミング」P.225より引用)


 1日24時間のうち20%である4.8時間、すなわち、5時間弱の行動が、その日の仕事や勉強、趣味の結果の80%に影響している。その時間をいかにして濃密なものにするか?睡眠の質をあげたり、運動して心拍数をあげることによって、脳のパフォーマンスをあげれば良い。欲を言えば、もっと伸ばせないだろうか?そうすれば、より多くの目標が達成出来るのではないだろうか?

 これを人生80年で考えると、20%は16年になる。偶然にも小学校6年、中学校、高校と各3年、それに大学の4年で、合計16年になる。確かに、大谷翔平のようなスターの多くは学生時代、勉強やスポーツ、音楽などにしっかりと打ち込んだ人間であり、その16年の努力で、80歳までに得られる生涯賃金の80%に影響を与えているといえるのではないだろうか?もちろん、継続して研鑽し続けているだろうが。

 40歳の私だが、今からだって遅くはない。自分の人生にとって、本当に大事な事を考えて、脳にインプットしよう。そして、密度の濃い時間を費やそう。ボーっとしていたら、あっという間に人生は終わってしまう。自分が生きた爪痕を残そう。自分の人生に納得して、幕を降ろしたい。

 我が生涯に一片の悔いなし!

 最期は、北斗の拳のラオウのように、このセリフを言ってみたいものだ。

<私の人生で大事なもの>


- [ ] 家族が心身共に健康で、彼らと笑顔のあふれる、幸せな時間を過ごしたい
- [ ] 仕事を通じて、人間力を高めたい
- [ ] みんなに面白いと言われる文章を書きたい

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