見出し画像

始まり

あれは何年前だったか、本当の始まりだと思われる症状はいつだったのか定かではないが、寒い冬だった事は覚えている。

まさかの虫歯なし!


最初は虫歯だと思った。
右の歯に虫歯のような痛みを感じるようになった。
食べる時、噛む事が辛い程痛い。
歯があまり良くない私は、よく虫歯になっていたので、「ああ、またか」という気持ちでいつもの歯科医院を訪ねた。
ところが、
「どこも悪くないですね」
「え?こんなに痛いのに?」
「ブラキシズムがあるようなので、知覚過敏かと。ちょっと強く当たっている箇所を削っておくので、様子見て下さい」
「え?知覚過敏ってこんなに痛いんですか?!」
思わず大声で言ってしまった。
そう、それくらい痛かった。
明らかに神経まで侵されている虫歯のように痛かった。
そしてブラキシズムの説明を受けて帰ってきた。

気合いで何とかなるものもある


ブラキシズムとは、所謂食いしばりや歯ぎしりの事、そういう悪しき習慣がある事の総称だ。
歯ぎしりを言われた事はなかったので、これも衝撃だったが、知覚過敏がこんなに痛いというのも衝撃だった。
この時は・・・

それから私は、気合いでこの食いしばりを治した。
未だに時々出るが、かなり改善した。
気合いで何とかなるものもある。

それが効いたのかその後、暖かい春が来て私の痛みも引いていった。
その後数年は何事もなく過ごしていたので、再びその痛みが来るまですっかり忘れていた。
しかし、今思えば本当の戦いが始まったのはこの時からだった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?