一首評
激しさから穏やかな日常への変換が美しく行われている。
上の句にはは激しいモチーフがあり読者とは距離を取ってしまうが下の句のディテールの掘り方や韻律感覚が大胆でこちらへ、日常側へ向くような短歌となっていて、この距離の詰め方に驚いたしかわいいなとも思った。
した、を3句目と捉えた方がいいと思うのでそう解釈すると、実際の77よりも短いのでストンと事実を落とされた感覚があり、そこに説得力がある。
呟くという動作とやわらか煮込みは実際に何の関係もないが呟きながらぶつ切りにしたものとやわらか煮込みは繋がっていて、物質的には繋がりつつも、魂やそれに準ずる精神的なレイヤーはまるで繋がってないが短歌という短い形式でこれを発表することで無いという事実を楽しめる。ありがとう
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