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ホスピタリティをチーム全体に浸透させるのは至難のわざ

ホスピタリティあふれる人もいれば、
そうでない人もいます。

あいさつする時に、おなかの前で右手を左でおさえて、
姿勢よく会釈をする。


これが実践できたとして、ホスピタリティが実践されたとは言えないですよね。

患者さまのちょっとした表情の変化に気づき、
今求めているだろうことを実践してみる。

気づきから始まるホスピタリティは個人の力量に
どうしても頼られがちです。

でも、個人の力量ではなく、
ホスピタリティを実践するのが苦手な人がいる
チームでも
ホスピタリティあふれるチームに変えていくことは出来るんです。

今日はそんなお話です。


医療機関もサービス業


サービス業とは、直接的なモノづくりに関わらず、人々の生活を豊かにする無形のサービスを提供する職業を指します。
医療機関も、患者さまに質の高い医療サービスを提供することで、心身の健康をサポートするという点において、サービス業の一環と言えるでしょう。

サービス業には以下4つの特性があるのはみなさんご存じでしょうか?
・同時性(生産と消費が同時に行われる)
消滅性(蓄えておくことができない)
無形性(形が見えない)
・変動性(誰がいつどこで提供するかで変化する)

この4つの特性からサービス業はばらつきとの戦いが永遠の課題ともいわれています。

ホスピタリティを分解してみる


自身の感覚や経験値でなされていそうなホスピタリティ。
ただ、みなさんが日頃実践しているホスピタリティには実はある一定の思考の流れがあります。
ホスピタリティに至るまでの思考のプロセスを分解してみることで
自然とホスピタリティが実践できる人と苦手な人のばらつきを解消していくヒントにつながります。

ホスピタリティに至る4STEP

  1. 観察: 患者様の言動や表情、服装などを観察し、どのような方なのかを把握。

  2. 推理: 観察に基づいて、患者様が抱えているニーズや求めていることを推測。

  3. 理解: 患者様の置かれている状況や背景の理解。

  4. 行動: そして、患者様のニーズや求めに応じた適切な行動を取ります。

このステップを踏むことが、一方通行のやりとりとならず、
患者さま満足につながるホスピタリティを提供することにつながります。
たとえば、
「今日は、雨。びしょびしょに濡れた傘を持って、困った表情で店内入り口あたりをきょろきょろ見渡しているな(観察)
傘袋を探しているのかな(推理)
傘がぬれていると洋服も濡れちゃうかもしれないないし(理解)
雨の中、大変でしたね。傘袋をお探しですか?と声をかける(行動)」
このような流れです。
ただ、この4STEPを無意識下で出来る人もいれば、そうでない人もいます。

まずは、ホスピタリティを実践するには、ホスピタリティの4STEPがあることを理解する。
そして、実際にあった事例を4STEPに当てはめることで
自身や他人の行動を振り返ることができます。
そうすることでホスピタリティが苦手な人も
自身が気づくことができ、その後の行動につながっていくのです。

その施策として
OJT研修の一環として組み込むのも良いでしょうし、
朝礼での事例共有として取り上げるのも良いかもしれませんね。

チーム全体でホスピタリティを高めていく

それでは、スタッフたちが主体的に「観察」→「推理」→「理解」→「行動」するチームになるには組織のリーダーたちは何を意識すればよいのでしょうか?

それは「権限委譲」と「理念浸透」です。

権限委譲とは、現場にいるスタッフに、自ら主体的に考えて行動してよいと許可出しをすることです。

ただ単に任せるだけだと、個人の価値観で勝手なことを実施し、チームとして統制がとれなくなります。
そこで必要になってくるのが理念浸透です。
理念浸透とは企業・組織理念であり、医療倫理です。

私たちは患者さまの命を預かる大切なしごとを担っています。
どんなにホスピタリティあふれる行動だと思ってもそれが医療倫理に背き、
患者さまの健康を害するようであってはいけません。

企業理念・医療倫理に基づいた上で、主体的に行動してよいと許可出しをすることが
チームでホスピタリティを高めるためには必要なことなのです。

ホスピタリティは自分も満足できること


ホスピタリティの原点は相互満足です。
患者さまも嬉しい、そして自分もうれしい…!

今回の記事が
みなさんが心地よく働ける職場のヒントになりましたら幸いです。

ホスピタリティを高めて患者さまにもっと価値を提供したいと
感じた医療機関さまへ

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