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金沢旅日記②: 長谷山観音院で神様トンボに出逢う


金沢の夏、ひとり旅。
ひがし茶屋街では店の入口にとうもろこしの御守りを見かける。

店の方に尋ねると、裏山の観音院から毎夏になると分けていただくもので、とうもろこしのひげが多いほど実の数も多く縁起が良いとされ、店先に飾るのだそう。

とうもろこしが大好きな私。もう夕方で暑いなか歩き通しで疲れていたけど、やはり参拝したくなった。

地元のおばあさんに道を尋ね、小高い山を登っていくと、そこは十一面観音菩薩がお祀りされている長谷山観音院だった。


途中、行きも帰りも見たことのない黒の羽と青光の胴体のとんぼに出逢った。しかも同じ場所で。

後から調べたら、ハグロトンボだそう。

ハグロトンボは神様トンボ、極楽トンボ、仏トンボなどの別名あり。別名の由来は諸説あるようだが、羽を閉じたり開いたりする姿が人が手を合わせて神様に祈る姿に似ているということから、黒いトンボは神様の使いとして昔から大事にされてきたようだ。

なぜか金沢の旅はひとりじゃない気がしてならなかった。亡き父が一緒のような感じがしたのだ。翌日から新盆入りだし、もしかしてそういうことかなとふと思った。


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