syrup16g-動脈-【お勧めアルバム7】

第7回目の、お勧めアルバムは、syrupo16gの、初めの解散以前の曲でまとめられた、ベストアルバム「動脈」と「静脈」の「動脈」です。

16曲入りで、どれもが、syrup16gを語る時に、外せない曲ばかりです。中でも、「リアル」「天才」「負け犬」と続く、代表曲の流れは、動脈と言う言葉通りの、どくどくとした赤が似合う、懇親の作品です。

本当に捨て曲がなく、素晴らしいんですが、中でも、「天才」に至っては、五十嵐さんが、本当の天才だったと、現在の活動を過去で補完しているように思えて、思わずそのネーミングセンスに、驚愕します。

また、最後から2曲目の、「汚れたいだけ」では、その音像が、当時鬱屈としていた、日本社会の気怠さや暗さを、まさにその現象を音源化しているとも感じられ、非常に今、忘れ去られてはならない、名曲だな、と思わずにはいられません。

一度、武道館で解散ライブを行って、自分も参加しましたが、あの時の過去が、逆照射する形で、今に甦ってくるベストアルバムです。まさに、「動脈」の音楽は動いていて、「静脈」の音楽は、静かです。

荒々しくも研ぎ澄まされた、赤く動態するsyrup16gのロックを聴きたいなら、自分は、この「動脈」を、お勧めします。

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