或る本を読んでの感想「文豪どうかしてる逸話集」

結構前に、買っていた本があります。「文豪どうかしてる逸話集」という本です。何か、文学に、小難しくて取っ掛かりにくいなあ、と思われている方には、最適の本だと思います。

「文豪どうかしてる逸話集」

この本なんですが、一見、偉いと思われがちな小説家(特に過去の学校で教えられる様な小説家達)ですが、その実体は、意外と滅茶苦茶なところがある、という、その実話に基づいた、裏話を集めた様な本です。

太宰治をはじめ、様々な小説家達の、事実が描かれており、それは、必ずしも尊敬に値するとは言えない、行動の記録の様なものです。勿論、こういう生活だったからと言って、小説家達の小説自身を非難するものではありません。

寧ろ、小説がこれだけ上手く書けて、素晴らしい内容なのに、こんな生活を送っていたのか、という、まあ、裏話という訳です。面白、可笑しく書いてあって、中々に、読み応えもありました。

挿絵もコミカルに描いてあって、本の内容を、更に可笑しく発展させてあり、例えば、文学嫌いの中学生、高校生、辺りに読ませると、逆照射的に、その駄目な人間性に共感し、小説を好きになるかもしれないと思います。

個人的には、芥川龍之介と太宰治が入っていて、面白く、埴谷雄高はマイナーなので入っていませんでしたが、十分に楽しめる一冊でした。また、一度読んでも、もう一回読もうと思わせる、内容だと思います。

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