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貧乳女子高生の悩み

高校1年の身体検査は悲惨でした。
何故なら私は貧乳だったからです。
お金がなく、おしゃれな下着も買えず、
1枚のブラジャーを何年も着用してました。

遂に来た恐怖の身体検査の日。
お腹が多少出ていても脇肉がはみ出ようと、
可愛いレースの下着と豊満な胸を突き出して
ドヤ顔で検査台に上がる同級生が眩しく、
益々自分が惨めになるだけでした。

さて私はというと、貧乳と着古してるため、
ブラジャーはシワが寄っていました。
そのブラジャーを自分で外し、
上半身は裸になるのです。

計測は淡々と進めますが、当たるのは
高齢の男性医師です。

「早く終わってくれー」と心の中で
悲鳴をあげていました。

まるで晒し者でした。

検査の度にクラス全員が本人を取り囲み、
ジロジロ見ながら自分の番を待つのです。

「ねぇ、見て見て!ブ、ブラ、シワだらけ」
「ぷ、ありえねぇー」

うっすら聞こえる小馬鹿にした言葉と
失笑と嘲笑の嵐に顔は真っ赤になり
とても耐えられませんでした。
セクハラ以外の何ものでもありません。

ひと通り検査を終え、
トイレに駆け込み、溢れる涙を止める事が
できなかったのを今でも覚えています。

屈辱でした。

昨今の身体検査のこんな状況は
改善されたと聞きますが、
とても良い事だと思いますね。

あれから時を重ね、
なぜあんなしょうもない事に
小さな心を悩ませていたのか、
あれこそが思春期だったのだと
懐かしく思い出します。

好きな人は友達に寝取られるわ
散々な苦い苦い思春期でした。

そう言えば、その子は豊満な胸でした。

というオチです(笑)

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