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プロジェクトマネージャーのひとり言

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プロジェクトマネージャーのみなさんが思うことをつぶやいてみました。多くの人がうなずき、ニヤッと笑ってもらいたい。そして、また、明日、プロジェクトマネージャーとして仕事に向き合って…
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ITベンダーの部長職から転職して『ユーザ側のシステム部長』になってしまった物語(7)ー 委員活動への参加ー

予算だ、事業計画だ、のあとに訪れてきたのが、委員会活動である。J-SOX委員会、機密管理委員会、災害対策委員会、どれもSIerにいたときにはかかわることがなかったものである。J-SOXについてどこまで理解しているかは別として、ERPを入れると内部統制がキチンと出来ます、とか、セキュリティについては、ERPのユーザ権限管理は、こうなっています、とか、システムのDR対策はこのような方法があります、とか、ひと通り、自分が関係しているところについては、前職で提案段階やプロジェクト開始

ITベンダーの部長職から転職して『ユーザ側のシステム部長』になってしまった物語(6)ー サインと予算・事業計画ー

月曜日の部長会も終わり、いよいよシステム部長との仕事がスタートする。 私がベンダーにいたころに接してきたシステム部長は、基幹システムの提案の際に行うプレゼンの時に目の前に座ってこちらを厳しい目でいている人、そしてプレゼン後の営業活動を行うためにアピールするための人、この人が決定権を持っている人達の中のひとりであることは間違いないと思って接する人、ということで、社内で具体的にどういう仕事をしている人かは分からない。時々、役員とのやりとりや、反対派の意見を教えてくれたりして、なん

ITベンダーの部長職から転職して『ユーザ側のシステム部長』になってしまった物語(5)ー 部長会 ー

転職して2週間目に入った、すべてが新鮮に映った1週間だった。SIerから移った私にとっては、さらにユーザというものを知っていく日々が続くことになる。IT部門の責任者でありながら、まだ、IT部門の話に行きつかないのである。 2週間目の月曜日、朝8:00、前任の部長から部長会への出席がありますとのことで、毎週行われる会に出席することとなった。前任の部長は、今週、IT部門からの報告はないからと言われた。今日は聞いておけばいいよと、前任の部長と一緒とは言え、始めて各部門の部長と向き

ITベンダーの部長職から転職して『ユーザ側のシステム部長』になってしまった物語(4)➖初めての工場➖

転職後、4月1日から始まったグローバルのトップのMTGや社内のキックオフが終わり、最終は、社長が各工場内を訪問し、各部門で改善内容のプレゼンを受けるイベントがあった。上司から、「一日かけて4工場を回るから大変だよ」と言われた。もちろんそのような経験がない私にその意味が分かるわけもなかった。それまで製造、装置業のシステム導入の経験がなかったわけではない、もちろん工場の説明を受けたことはあった。しかし、それは私が経験したことがあるものとはまったく違っていた。 その日は朝7時に本

ITベンダーの部長職から転職して『ユーザ側のシステム部長』になってしまった物語(3)➖世界が違う➖

『無知の知』を感じただけでもいいかと思ったグローバル会議の一週間、この一週間のある一日で、全社のキックオフが行われた。これはまでITベンダーで勤めていた私は、もちろん自社のキックオフに参加してきた。前職のキックオフは、1000人規模で入る地下の講堂のようなところで、それぞれの事業本部によるキックオフが行われていた。SI事業、ネットワーク事業、社会インフラ事業など様々な事業がある中で、SI事業のキックオフに参加していたのだが、さらに官公庁、自治体、医療、流通、製造業、装置業とそ

ITベンダーの部長職から転職して『ユーザ側のシステム部長』になってしまった物語(2)➖あぁ、勘違い➖

私が転職先に入社したのは、採用いただいた3週間後の2013年4月1日(月)、有休消化を1日も取ることなく、3月31日の金曜日の仕事を終えて土曜日に東京から愛知県に移動し、土曜日のうちに最低限の生活用品を揃えた。決めてから3週間しかなかったので、お付き合いしていたパートナー企業の方、社内の他部署の方、お世話になった方々にお礼を言う暇もなく、会社を去って行った。自分の中では、何の連絡も出来ない方々が沢山いて、不義理な辞め方だと思った。転職先から挨拶のメールを出してそれで許してもら

ITベンダーの部長職から転職して『ユーザ側のシステム部長』になってしまった物語(1)➖波に流され転職➖

私は、12年前にベンダーのPMからユーザのシステム部長になった。年齢は、50才、大手ITベンダーにいたものの、55才の役職定年、60才の定年を見据えたときに、ここにいてもこれ以上の大きな成長は望めない。ある程度やりたいことは、この会社でやってきた、との思いが強かった。 若い頃からやってみたいと思っていた、海外プロジェクト、海外出張もオフショア開発、基幹システムのグローバル展開に携わり、中国、香港、シンガポール、フィリピンと経験させていただいた。取りたかった国家資格も国際資格の

『チームリーダがモチベーションが上がらない』と言った、その時事業部長は、

ある厳しいプロジェクト、いよいよプロジェクトをこのまま続けるのか、一旦止めるのか、という状況。メンバーは180人、みんな疲弊状態。私は、PM、各領域のリーダーを集めて、プロジェクト立て直しのミーティングを繰り返す。あるミーティングで、ひとりのチームリーダが「モチベーションが上がりません」言った。このリーダはいわゆる不満分子。その時、同席していた、事業部長はバシッと言った。「君は、リーダだから、本来、メンバーのモチベーションを上げるのが仕事、君がモチベーションが下がるようなこと

『グレーなタスクは』どうするかって、それは

タスクって白、黒、グレーってありますよね。白は、Aチームが明らかにやるタスク、黒はBチームがやるタスク、グレーは、領域間マター(課題みたいな面倒なもの)ってやつでAチームでもBチームでも出来るタスクでお互い持ちたくないと思っているタスク。こういうのって揉めるときがありますよね。そして、どうしたらいいのか、とPMに話が回ってくる。 私のやり方は、私だったらこうするという作業工程を書いて、其々の工程ごとの役割を整理する、そして、関係者を呼んで、「このタスクってこういう感じでやって

『根本的な解決』って

『根本的な解決』って聞いてくるわりには、真面目に考えて答えると、受ける方が嫌がりますよね。根本解決って面倒だし、手間も暇もかかります。聞いくる人も他の人を動かさないといけなかったりして。そして中途半端な解決になってしまう。でも、なとかしたいなぁって思うんですよね。 では、また。

『どうやったら出来るのか』って聞いた後に

プロジェクトレビューで『どうやったら出来るのか』、って聞いたあとにこちらが答えたら、『本当にそれで出来るのか』と聞いて来る上司、出来ますと答えたら『出来なかったらどうするのだ』とまた聞いて来る、考えさせているつもりなのか、言い訳をさせない言質をとろうとしているのか、自分が言われてきたお決まりの3段問答パターンを繰り返しているのか。。。『出来ないことは想定外です』と答える私。 では、また。

『PMP』の知識って

PMP(プロジェクトマネジメントプロフェッショナル)の資格取得にはお金も勉強時間も必要だけど、取っただけでは市場価値はない。資格を取らずとも世間にあふれている知識だ。その知識をバックボーンにしてプロジェクト毎にどのように攻めるのか(戦略+戦術+計画+アクション)+精神力に価値があると思うんですよね。『教育の成果は行動が変わること』って教わりました。 では、また。

『プロジェクトマネージャーは、最初に』

プロジェクトが開始されるとお客様は、ベンダーより優位に立とうとする。そのためにまずは、PMを攻撃する。PMの上の責任者に『PMが悪い』、『マネジメントが悪い』と言って最初に攻撃されることがある。準備が整わずにPJが始まり、物事がうまくいかない、そうするとPMの上のプロジェクト責任者PM変えろと言ってくる。これでプロジェクト責任者も、お客様の言いなりだ。いろいろなこととの戦いはここからだ。

『プロジェクトマネージャーに必要なのは、とりあえず』

プロジェクトマネージャーは、上司やメンバーが処理したくないことがすべて集まってくる。落穂拾いみたいなもので、目に見える刈り取りは、メンバーや上司が行い、そのあとに残った糧を一粒、一粒拾う。それをやる覚悟は必要かな。