マガジンのカバー画像

映画の心

18
Amazon Prime Videoで見れる文芸映画を中心に映画が訴えていることを映画の評論ではなく、作品論として独自の視点で捉え、思ったこと、感じたことを綴っています。取り上げ…
運営しているクリエイター

#宍戸錠

『愛する』(原作:遠藤周作 1997年10月4日公開)

久々に涙腺が緩みました、完全にやられましたね。原作は遠藤周作、私と遠藤周作の出会いは、高校生の時である、数冊恋愛にかかわるような本を読んで、女性とはこんなに理性的なものかと、やけに美化したことを覚えている。遠藤周作はキリスト教徒であるということもそのころ知ったのであるが、キリスト教についての知識はなかったものの、なんとなく、キリスト教徒だから女性を美化するのかなぁとも思った。実際の女性は、遠藤周作が書いていた女性像とちょっと違うのかなと気が付いたのは20才ごろで、女性に対して

『肉体の門』(原作:田村泰次郎 1964年5月31日公開)個人の感想です

毎度、毎度であるが、私は、文学音痴で、読んでから観るのか、観てから読むのか、で言うと、観てから調べるのタイプなので、今回も内容を知らずに鑑賞した。 観終わって最初に浮かんが疑問は、なぜ『肉体の門』なのか、である。調べてみると、『門』の意味には、家族、一門、一族と書いてあるではないか、なるほど、そういうことか、〇〇一門という意味の『門』なのか、それなら、このタイトルにも合点がいく。また、屋敷という意味もあり、こちらの意味も含めたタイトルならなおさらだ。いつも思うが小説家は言葉