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遺書のようなもの

「死のうと思っていた。」

遺書はこの文言から始めると決めている。



本を読むことがマイブームだ。
それから、面白そうなアルバイトを探すこと。大学生活にもすっかり慣れ、電車に揺られるのも悪くないと思い始めている。最近の楽しみは、美味しいご飯屋さんを探すこと。降りたことの無い駅に降りて散策していると、世界が広がった気がする。そういえば、新宿に良い雰囲気の猫カフェを見つけた。普通の猫カフェみたいな感じじゃなくて、「カフェに猫がいる」みたいな感じだ。それぞれが独立している。池袋に美味しいインドカレーを見つけた。もう一回行きたかった。
20年間はあっという間だった。やり残したことといえば、白夜を観に行くことくらいだろう。死ぬまでに絶対に観ておきたかったのに。来世は観に行こう。



自分が死んだ後って観れないの悔しいですよね。
でも、死んだ後に悪口言われてたら泣いちゃうので観れない方がいいかもです。

まあ、まだ「大学院に行く」と「(何かしらの形でバズって)ラジオをやる」を達成していないし、浪人している友達(2浪)が大学受験終わったら友達と3人でドイツに行く予定なので、死ぬつもりは無いけれど長生きできそうな感じでは無いので、ちゃんとした遺書を書く前に向こうに行ったら、これを遺書にしたいと思います。


死のうと思っていた。ことしの正月、よそから着物を一反もらった。お年玉としてである。着物の布地は麻であった。鼠色のこまかい縞目しまめが織りこめられていた。これは夏に着る着物であろう。夏まで生きていようと思った。

太宰治「葉」

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