権田 浩

洋ゲー、SF、海外ファンタジー好きです。小説も書きます。こちらでは主にエッセイ、レビュ…

権田 浩

洋ゲー、SF、海外ファンタジー好きです。小説も書きます。こちらでは主にエッセイ、レビュー、ショートショートなど書いていこうかと思っています。作品一覧はプロフィールをご覧ください。どうぞよろしくお願いします。

マガジン

  • ゲームの感想まとめ

    遊んだゲームの感想など。ナラティブ視点が強め。少しのネタバレあり。おすすめ作品についてのみ書きます。

  • はじめての話

    私小説といえなくもない、実体験と記憶に基づいたエッセイです。特にオチがあるわけでもない思い出話。自分にとっては大した事ない「はじめて」も、他人様には興味深いかもしれません。

  • 私のショートショートまとめ

    だいたい2000文字以下の自作掌編をまとめたものです。

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  • 固定された記事

権田浩の完結済み作品リスト

読んでくれた人の心に何かを残せる、ふと思い出してもらえる、そんな物語を目標にしています。海外ファンタジーや昔のライトノベルが好きだった方に気に入ってもらえたら嬉しいです。 複数の小説投稿サイトで公開している場合、リンクも複数ありますが内容は同じです。 noteで書いているエッセイやショートショートはマガジンにまとめてありますのでそちらをご覧ください。 【同一世界のファンタジー作品】◆最後の竜騎士と黄昏の王国 本格ハイファンタジー長編。ドラゴンの守護を失った千年王国の終

    • カクヨムコン短編賞は400文字からOKなのが嬉しい。 単発の短編は人目につく機会がすごく少ないので、コンテストが良い機会になるといいなーと願いつつ。 https://kakuyomu.jp/users/gonta-hiroshi/collections/16816927859679852100

      • 【ちょいネタバレあり】STAR WARS Jedi: Survivor

        オーダー66を生き延びたパダワン、カル=ケスティスがジェダイとなった後の物語です。一言で表すなら前作同様「ライトセーバー!」ですが、BGMも素晴らしくスターウォーズでした。 ゲームとしては前作から正統進化していて、ライトセーバーのスタンスも選択肢が増え、マップは広大なオープンワールド的になり、拠点となる村があって、雑談したりサブクエストをくれたりするNPCたちがいます。また、マップによっては戦闘に同行してくれる仲間もいます。 特に中心となるパイルーン・サルーンという酒場は

        • 「失われた可能性」最終話

          ※トップ画像はAIで生成しました。 【10.ある秋の一日】  赤と黄の落ち葉舞う秋の森で、アンサーラはカバノキの幹に手を置き、フードの奥から金色の瞳で村を眺めた。  かつて荒れ放題だった狩人の家はすっかり見違えていた。壁板のがたつきは直され、玄関脇には鉢植えのミントが茂り、囲いの中で数羽のニワトリがのんびりと日向ぼっこしている。茅葺屋根からうっすら立ち昇る煙が、秋の雲のように空へ溶けていく。  扉が開き、幼子の手を引いて女が出てきた。腹には二人目の子が宿っているため、

        • 固定された記事

        権田浩の完結済み作品リスト

        • カクヨムコン短編賞は400文字からOKなのが嬉しい。 単発の短編は人目につく機会がすごく少ないので、コンテストが良い機会になるといいなーと願いつつ。 https://kakuyomu.jp/users/gonta-hiroshi/collections/16816927859679852100

        • 【ちょいネタバレあり】STAR WARS Jedi: Survivor

        • 「失われた可能性」最終話

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          7本
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          14本
        • 私のショートショートまとめ
          9本

        記事

          「失われた可能性」第九話

          ※トップ画像はAIで生成しました。 【9.いとしきもの】  ひょこひょこと片足を持ち上げながら森をいくエスキルを、ダイアウルフのほうが先に見つけた。闇の中に赤い瞳が浮かび、続いてぬっと鼻先が現れる。灰色の毛皮を枝葉の隙間から落ちる満月の光が銀色に輝かせていた。彼女の喜びはエスキルの様子を見て怒りに変わる。傷口を確かめ、鼻に皺をよせてグルルと牙を剥いた。さっ、と首を伸ばして村のほうを見る。 〝大丈夫だ。気にするな。こっちだ。さぁ、一緒に行こう。もうここには帰って来ない〟

          「失われた可能性」第九話

          「失われた可能性」第八話

          ※トップ画像はAIで生成しました。 【8.エスキルの選択】  片脚を引きずりながらエスキルは村の通りを歩いた。夜の静寂の中に、エルフの嘘と迷信を信じて家に閉じこもる村人たちの息遣いを感じる。傷の痛みに呻き声を上げそうになるたび、攻撃に対する本能的な怒りが沸き起こった。怒りを解き放ち、扉をぶち破って住人を痛めつける――そんな想像をして愉しみはするが、実行はしない。それが人間というものだ。半獣の状態でも、完全な狼の姿になっても、心はなんら変化しなかった。  いっそのこと昔話

          「失われた可能性」第八話

          「失われた可能性」第七話

          ※トップ画像はAIで生成しました。 【7.満月の夜】  アーダからもらったフェンネルとヘンルーダを挟み込んだ荷物に、村長の蒸留酒をぶら下げて、アンサーラは森の中で足りない材料を探した。野生のニンニクは見つからなかったが、酒場でもらったものが使える。トリカブトは簡単に見つかり、哺乳類の新鮮な心臓と胆汁も放置された熊の死体から得られた。  それから、森の中にぽっかり空いた草地を見つけて中心に平らな石を置き、夜になるまで準備をする。素材をすり潰して混ぜたり、不要な部位を切除し

          「失われた可能性」第七話

          「失われた可能性」第六話

          ※トップ画像はAIで生成しました。 【6.人狼の正体】  魔獣に噛み殺された熊の死体には誰一人近寄ろうとせず、遠目に確認しただけで各々帰路についた。熊の問題が解決しても彼らの表情はより深刻で、ダイアウルフと人狼を結び付けて考える者も多く、ベントは憶測で物を言わぬようにと釘を刺したが人の口に戸を立てることはできない。早晩、対応策を告知しなければ村人の不安は何らかの形で噴出するだろう。  傷の手当が終わるとすぐにベントは村長宅へ向かった。アンサーラも同行を求められたが後から

          「失われた可能性」第六話

          「失われた可能性」第五話

          ※トップ画像はAIで生成しました。 【5.熊狩り】  午前中の仕事を早めに切り上げ、村の男たちは武装して集まった。北方の男は木こりだろうが農夫だろうが必要とあらば戦士になる。硬い革鎧や鎖帷子の胴鎧などの防具を身に着け、手には木製の丸盾や幅広の剣、斧、槍、弓など。組み合わせは人それぞれで統一感はない。  専業戦士である衛士はさすがに立派で、ひざ下まである袖付きの鎖帷子に板金の腕当てと膝当て、この地方特有のアード兜――猪を模した飾り兜で、毛皮が肩まで覆っている――を被り、剣

          「失われた可能性」第五話

          「失われた可能性」第四話

          ※トップ画像はAIで生成しました。 【4.アーダの庭で】  翌朝、ウラク村の人々は板窓の隙間から外を覗き見て、何事も無いのを確認してから、戸を押し上げた。朝日が北の山の稜線を影絵のように浮き上がらせ、川のせせらぎが村の雑音に飲まれる前の薄明の時間、アンサーラも酒場から出て両腕を伸ばし、深呼吸した。新鮮な朝の空気に混じる村の生活臭は鼻につくが、それでも酒場の中よりはずっとましだった。  やがて森の吐き出す朝靄を朝日がミルク色に染め、ニワトリが鳴いた。井戸では村人同士が挨拶

          「失われた可能性」第四話

          「失われた可能性」第三話

          ※トップ画像はAIで生成しました。 【3.村人たち】  外へ出ると、村はもう山の影に飲まれつつあった。午後の日差しを反射してキラキラ輝いていた川面も夕暮れの蒼色に沈み、まだ西日の残る川原には家路につく男たちの長い影が揺れている。春の陽気は、まだ肌寒い夜気に追いやられようとしていた。 「小さい村ですから、酒場はすぐそこ……」あ、という口のままアーダの言葉は途切れた。アンサーラが小首をかしげると、彼女は呟く。「瞳の色が……」 「ああ、周囲の明るさで色が変わるのです。奇妙で

          「失われた可能性」第三話

          「失われた可能性」第二話

          ※トップ画像はAIで生成しました。 【2.人狼事件】 「最初の被害者はヨエルという青年でした。もう一〇日前になります。発見者はマルクという同世代の若者で、東の森で発見した時にはもう、無残な姿になっていたと……遺体を回収する時にわしも見ましたが、そりゃ酷い有様で、背骨までかみ砕かれて上と下がバラバラに……腕もかなり欠損していました。顔は無傷でしたが、それが逆に……恐怖の表情が張り付いていて……」  あの場所か、とアンサーラは現場を思い浮かべた。死体を引きずった跡は、村人が

          「失われた可能性」第二話

          「失われた可能性」第一話

          ※トップ画像はAIで生成しました。 【1.ウラク村へようこそ】  痕跡はそこここにあった。木の幹を斜めに走る四本の爪痕、毛皮に削られた岩肌の苔、大きな足跡、骨ごと噛み砕かれた牡鹿の残骸。  アンサーラは新緑の森の中、それらを追って歩いた。白い肌と艶やかな黒髪。すっきり尖った顎と耳。木漏れ日がつくる光と影のモザイクが、彼女の瞳を銀色と金色と行き来させる。春の陽気に肩の後ろまでマントを開いているので、見事な革鎧と、両腰に下げた二本の剣は隠されていない。地面を調べるたびに背負

          「失われた可能性」第一話

          時系列関係なしに思い付いた場面を書き溜めていくスタイルなんですが、Notionすごく便利です。メモの並び順変更くらいは普通だけども、メモの中にメモを入れたり、一段落だけ外に出せたり、タグ付け整理も助かる。難点は多機能過ぎて最初戸惑うくらいでしょうか。

          時系列関係なしに思い付いた場面を書き溜めていくスタイルなんですが、Notionすごく便利です。メモの並び順変更くらいは普通だけども、メモの中にメモを入れたり、一段落だけ外に出せたり、タグ付け整理も助かる。難点は多機能過ぎて最初戸惑うくらいでしょうか。

          仕事帰り、明日は雨だというので食材を買いにスーパーへ寄り道した。遠回りの帰り道で高架を走る電車の音を聞き、ふいに懐かしくなる。カタタンカタタン。いつの間にか乱立したマンションが壁となって届かなくなってしまった、かつての日常の音だった。

          仕事帰り、明日は雨だというので食材を買いにスーパーへ寄り道した。遠回りの帰り道で高架を走る電車の音を聞き、ふいに懐かしくなる。カタタンカタタン。いつの間にか乱立したマンションが壁となって届かなくなってしまった、かつての日常の音だった。

          BingAIさんはビターエンドがお好き?

          BingAIは検索サービスなので、あまり創作はしないのかと思いきや、完結済みの自作品について調べて要約させるといくつかのキーワードを使いつつ創作してしまいます。(別に有名でも何でもないので学習してないからでしょうけど) ChatGPTが創作にどれほど役立つかが気になっていて、あらすじを書かせたり、設定を作らせたり、色々してみましたが、指示がなければ基本的にはハッピーエンドや教訓締めになりますよね。 同じGPT3ですから、BingAIもそうなるかなと思って創作させてみたとこ

          BingAIさんはビターエンドがお好き?