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ウイルスに負けた。そこで考える「自助・共助・公助」。

2週間ぶりのシャバ、点滴治療のため西新宿の東京医科大学病に入院。6年ぶりの左目網膜炎症再発だ。神経節に潜んでいたヘルペスウイルスが網膜上で活性化、視力を司る網膜の細胞を次々と壊死させていく、かなりヤバい病気。御存知のとおりウイルスは構造を変えていく。そのため、経口抗ウイルス剤では効きが悪くなり、点滴1週間づつ2種類の薬剤を使ってなんとか叩き、さらにステロイドのパルス療法でサイトカインストームを抑えこんだ。
医師、看護士、薬剤士の完全管理の下、高度な医療を受けて、さて、入院費用である。

・2週間で30万円

ざっくり内訳は治療費16万円、滞在費14万円。滞在費については食事はフィックスだが、選ぶベッド次第でお値段が変わる。大部屋で差額ベッド代がかからない選択もあるが、個室または少人数で窓があるほうがいいなど希望を通せば、6000円から30000円/日の別途費用が発生する。いわいる差額ベッド代というやつ。
治療費については、公的な健康保険に入っていれば、ひと月の医療費負担額の上限が収入によって決まっており、それを越えた高額医療費については払い戻しが受けられる。例えば16万円のうち、10万円が限度額だったとしよう。特別な手続きを取らなくても3カ月後には6万円の払い戻しが受けられるという仕組み。具体的な数字は様々は条件があるので、健康保険協会のWebサイトなどでチェキラ。
さて、次期総理大臣候補の掲げる「自助・共助・公助、そして絆」に当てはめてみよう。高額医療費については払い戻しがある。これが公助。が、差額ベッド代など滞在費については基本、自腹、つまり自助に当たる。共助については、入院特約付き生命保険や医療保険に加入していれば、一時金、差額ベッド代、高度医療特約などで保険給付金が受け取れる場合がある。俺はじつはこうした保険には現在加入していない。なぜか。

・必要保障額ゼロの男だから

70歳手前、自宅ローンなし、子供独立、かみさん元公務員。これだけの条件が揃うと、どうひっくり返しても保険査定で補償額ゼロ円。いつ死んでも大丈夫という太鼓判(^0^) それを理由に自宅ローンが終わったところで生命保険解約だ。で、そこで浮いた資金はもちろん投資信託のつみたに回した。掛けている保険は魔除け、と無条件に払い続けている高齢者が多い。親がもし、そういうタイプならば一度、加入保険の棚卸しをお勧め。ま、これについては別途。
ちなみに俺は4人部屋大きな窓越しのベッドを選んで8000円/日、食事代を含んでおおよそ1万円/日というところ。2週間入院して14万円だから計算は合う。これ、確定申告の際、医療費控除となるかといえば、ザンネン、ならない。つまり完全に自己負担。これぞ、自助である。

・自助の大小が生活、人生の余裕を決める

今回の入院で、改めて実感。病気になればいくら強気の俺でも、症状が改善しな期間、不安で心が折れかかる。そのマイナスのスパイラルを下支えするのが、

・不具合の中での物理的な最善策

だ。心が崩れないよう、お金で解決できることに積極的に投資する。で、俺の取り組みは次の通り。

1 症状に最適な主治医の選択
2 できるだけ環境のいい病院の選択
3 満足できる病室の選択
4 入院中にも仕事が出来るデータ通信環境の確保

2004年発症当時の主治医は開業して、すでに大学病院を去っていた。今回の再発がお盆と重なり、行きどころをなくした俺、必死に検索して祝日診察のクリニックに飛び込み。1軒目ではだめ、さらに検査して2軒目で再発診断を受けることができ、東京医科大学病院眼科がこの病の専門であると知り、紹介状を取り付けた。症状は日々悪くなるわ、治療は受けられないは、もう失明しかないのかという状況で飛び込んだ東京医科大学病院で、「僕はこの症状を日本で一番見てます」と現在の主治医に聞かされたときの安堵感は一生忘れない。結局、コロナ対応のため、すぐには入院できず、PCRテストとCTを受けて、すべて陰性でやっと入院許可が出たという次第。東京医科大学病院は2019年運用開始した新病棟でめちゃ環境がよかった。これはまさにラッキーで、主治医を見つける努力のおかげで2までクリア。そして3は懐の具合次第。今回、意外に4の仕事環境を整えるのにちょいと苦労。理由は点滴治療中は外出不可だから。最新の病院では食堂やデイルームなど共有スペースにはFree WIFIが飛んでおり、これは自由に使えるものの、機材移動が伴うため、やはり、病室での安定的通信環境確保が、まともに仕事するならば必須だろう。基本、iPhoneでのティザリングでデータ通信したが、バカですね、iij.mioの格安SIMのため、月内データ量をすぐに使い切り。実は仕事ではななく、NETFLIXでKOBRA KAI見ちゃったからなんだど(^_^; 追加データを購入してなんとかしのいだが、次回があれば、ってないことを祈るが、ポータブルWIFIを借りたほうが正解だったかな。
おっと、これはそれぞれの話し。以下の次期期総理大臣候補のコメント、忘れないためにもここに引用しておこう。さすが高卒で上京、工場で働き始め、なんのつてもないところからの総理候補だ。やさしくないよ、これ。

私が目指す社会像というのは、まずは「自助・共助・公助、そして絆」であると考えております。自分でできることはまず自分でやってみる。そして家族、地域でお互いに助け合う。その上で、政府が責任を持って対応する。そうした国民の皆さまから信頼される政府を目指したいと思っています。

言いように聞こえるが、まじに言ってることは、

・困ったらまず自分でなんとかしろ

ということだ。まず行政じゃないんだね。これが現実ということ。なにより自助でセーフティネットを張るには、この2つしかない。

・時間を味方に付ける
・複利72の法則に従う

だれにで共通してあり、最大の資産は「時間」と考える。お金の運用は最低でも10年ひとくくり。コツコツと諦めずに貯め続け、増やし続けること。そして72という数字。これは複利で運用した場合、10年で元金を2倍にする年利の目安を教えてくれる。10年で倍にしたいならば、72÷10=7.2%となる。年利7.2%はさすがにキツい。ならば20年ではどうか。72÷20=3.6%となる。これならば20年間コツコツと資産運用のポートフォリオを諦めずに運用していけば達成できない数字ではない。イメージとしては、こんな感じ。

・20年で1000万円を2000万円に

40代で始めれば60代で、いわいる年金では埋められない老後資金2000万円が手元にあるはず。居酒屋個人投資家は、こうして地道に着実に歩を進めること。俺はこうして、70歳手前まで来た。ほぼ20年間の運用のおかげで、今回の入院費用の心配なし。というのも、ある株式の配当通知が退院後の自宅に届いており、これがなんと入院費用とほぼ同額。これこそ時間を味方に運用をし続けたご褒美というところ。それより、早いところ、居酒屋で生をぐっとやりたい俺ですけど。

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