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マイクラ実況「HermitCraft」の魅力

前回社内マイクラのすすめという記事で、身近な友人と一緒にマインクラフトをプレイする楽しさをお伝えしました。続編はサーバー構築のノウハウ記事にしようと考えていたのですが、自分が最近見ているマイクラ実況シリーズの魅力をどうしても伝えたいと思ったので予定を変更してお送りします。

ゲーム実況はYouTubeの中でも人気コンテンツで、マイクラも多くの実況者がプレイしています。ゲームとして決まったゴールがなく自由度が非常に高いため、プレイヤーによって全然違ったコンテンツになるのがマイクラ実況の面白い点だと思います。

今回紹介する「HermitCraft」は1年以上前から見ているのですが、海外のコンテンツで全部英語なのもあって、自分の知る限り周りに見ている人もいなければ、日本語の情報も皆無という状況です。この状況を変えて、少しでも多くの人にその魅力を知ってもらえればと思い、noteを書くことにしました。

HermitCraftとは

HermitCraftは招待制のJava版マルチプレイサーバーです。メンバーは各々自分のYouTubeチャンネルを持っていて、参加以前からマイクラ動画を配信しているレベルの高いプレイヤーたちです。HermitCraftのチャンネルがあるわけではなく、メンバーがそれぞれのチャンネルでHermitCraftのエピソードを公開しています。

2020年2月末にシーズン6が終了し、現在はシーズン7が始まったばかりです。自分はシーズン6の最初から見始めました。シーズンごとに新しいワールドになり、メンバーの増減があります。終了したシーズンのワールドは公式サイトからダウンロードして自分でプレイすることもできます。

こちらはマイクラを開発しているMojangの中の人のツイートです。

マイクラのプレイヤーとしてもコンテンツクリエイターとしてもレベルの高い人たちが世界中から集まって一緒に作り上げているのがHermitCraftです。以下でその魅力をいくつかの観点から紹介したいと思います。

プレイヤーのレベルが高く勉強になる

メンバーはもともとマイクラ実況者として評価されている人たちなので(数十万から数百万もの登録者数を抱えるメンバーもいます)、プレイヤーとしてレベルが高く、見ていてとても勉強になります。

建築のうまいプレイヤーからはインスピレーションを得られたり、ちょっとしたアイテムの使い方のtipsを学べます。美しい建築は見ているだけでも楽しいですし、建築のコツを解説してくれるプレイヤーもいて、自分がプレイするときにとても参考になります。

レッドストーンの知識に長けたプレイヤーからはいろいろな自動化装置の作り方を学ぶことができます。「こんなことができたのか!」という発見が毎回のようにあります。マイクラはバージョンごとに仕様が変わっていくので、今まで標準的だったやり方がまったく機能しなくなったり、より効率の良い新しい方法が生まれたりしています。コミュニティの中で日々発見されているこうした最新情報についてもHermitCraftを通じて学ぶことができます。

プレイヤーそれぞれの得意分野はあるのですが、レッドストーンメインのプレイヤーでも決して建築が下手なわけではなく、水準は高いです。建築がうまい人はさらにレベルが違う感じです。また、みな向上心が高く、コンフォートゾーンを抜けて、これまでやったことのないスタイルにあえて挑戦したりしています。

ダイヤモンドを通貨とした経済が面白い

マイクラのサバイバルモードでは、必要なアイテムはすべて自分で集めなければなりません。木を切って木材を集めたり、鉄鉱石を採掘して鉄を手に入れたり。シングルプレイでは文字通りすべて自分で手に入れる必要がありますが、マルチプレイならプレイヤー同士でアイテムのやり取りをすることもできます。

HermitCraftではサーバー内に店を構えて、ダイヤモンドを通貨にして他のメンバーと売買しています。例えばスライムトラップを作ったプレイヤーが、スライムボールを1スタック=1ダイヤモンドで売るショップを出したりしています。これによって実際に自分で集めなくてもアイテムを効率的に調達できるようになっています。

アイテムの売買だけではなく、建築の上手なプレイヤーに部屋の内装を依頼して報酬としてダイヤモンドを払うとか、良い司書を集めた交易所に出入りするためのパスを売るといった例もありました。一定の確率で賞品がもらえるというギャンブル性の高いマシーンを作ったプレイヤーがいて、他のギャンブル好きプレイヤーが有り金(ダイヤ)を全部注ぎ込むといった例も。

ダイヤモンドは採掘しないと手に入らないので通貨として機能するというのも面白い点です。ゲーム内の村人と取引するためにはエメラルドを通貨として使いますが、エメラルドは村人との交易や襲撃トラップを利用することで無尽蔵に生産できてしまうので、プレイヤー同士の通貨としては機能しません。

プレイヤー同士のインタラクションが面白い

マルチプレイの魅力はやはりプレイヤー同士の絡みがあることだと思います。HermitCraftでは基本的に台本があるわけではなく、それぞれのプレイヤーが好きなことをやっています。その中で自然発生的に協力プレイをしたり、いたずらの応酬をしたりといったことが起きています。

レッドストーンが得意なプレイヤーと建築が得意なプレイヤーがチームを組んで一つのプロジェクトを進めるというのがオーソドックスな協力プレイなのですが、お互いの才能をリスペクトしている様子がうかがえるのも熱いポイントです。さながら優秀なエンジニアとデザイナーが協力しながら一つのプロダクトを作っているようで、自分の仕事にも通じるところがあると感じます。

プレイヤー同士はみなフレンドリーな関係なのですが、あえてネタとしていたずら(prank)の応酬をしていることがあります。他人の拠点に勝手に変なオブジェを作ったり、うるさい音を出す装置を仕込んだり。そういったいたずらはたいてい誰がやったのかがわかるようにするのですが、シーズン6ではあるいたずらの犯人が自分の名前を書いて立てておいた看板を、何者かが別の名前に書き換えたことで関係なかった人を巻き込み、仕返しの応酬がどんどん新しい人を巻き込んで行って、最終的にサーバーを二分する戦争が始まるという展開がありました(Season 6 Prank War)。最後は2チームに分かれて拠点を作って、お互いの拠点に隠された旗を先に3つ奪ったチームの勝ちというゲームで決着をつけるのですが、そのゲーム設計や、拠点に仕掛けられたトラップの数々が見事で、本当に見応えのあるコンテンツになっていました。

メンバーの紹介

現在進行中のシーズン7のアクティブなメンバーは27人もいます。以下は独断と偏見で、自分が注目しているメンバーを一部紹介します。興味のある方はぜひいろんなメンバーの動画を見て、好みのスタイルのプレイヤーを探してみてください。

ImpulseSV
自分が最初にHermitCraftに出会ったきっかけの配信者で、一番の推しメンです。レッドストーンが得意なredstonerタイプのプレイヤーで、効率化、自動化していくスタイルが自分の好みと合っていてとても参考になります。フルタイムのエンジニアでありながら、家族との時間も持ちつつコンテンツを配信しているという点でもリスペクトしています。動画は骨粉で促成栽培した原木をピストンで移動させてTNTで爆破して自動回収するという装置です。

Grian
400万人超の登録者数を誇る配信者で、建築が上手なbuilderタイプのプレイヤーです。シーズン6から参加した新しいメンバーですが、他のプレイヤーを巻き込んで面白い展開に持っていくのがとても上手です。シーズン6のprank warで、2チームに分かれて旗を取り合うというゲーム設計をしたのもGrianです。また、参加者全員がダイヤモンドを賭けて、最後まで生き残った人が全部もらう「Demise Game」も面白かったです。直接攻撃は禁止されていて、一度死んだ人だけがトラップを仕掛けられるというルールなのですが、普段のHermitCraftでは見られないTNTや溶岩を使った凶悪なトラップの数々がサーバー上に仕掛けられ、とてもスリリングでした。動画は拠点に仕掛けられたTNTトラップにかかってしまうシーン。

Mumbo Jumbo
500万人超の登録者数を誇るマイクラYouTuber。巨大なレッドストーン装置を作ってしばしばサーバーラグを引き起こすことから、彼の拠点はパフォーマンスを見るためのベンチマークにされることも。シーズン6ではマイクラの中でAmazonを作るというコンセプトで、アイテムと個数を選択すると倉庫から商品が自動的に運ばれてくるというシステムを考案しました。この「Sahara」プロジェクトは他のメンバーと3人のチームで何ヶ月もかけて完成させたのですが、実際に稼働する様子を見れた時は感動を覚えました。

GoodTimeWithScar
神がかった建築スキルを持ち、他のメンバーからもリスペクトされているプレイヤーです。建物だけでなく景観を作るterraformingが得意で、火山や雲、落雷などをマイクラのブロックだけで作り出しています。飼い猫の「Jellie」がマイクラの猫のモデルとして選ばれたことでも有名。動画はゼロから作った火山のterraformingの様子です。

Rendog
builderタイプのプレイヤーで、自動化装置も効率より見た目を重視するスタイルです。建築するときはその裏にあるストーリーを大事にしています。実際にストーリー仕立てにした凝ったコンテンツが多く、見応えがあります。ヒッピーのRenbob、忍術の先生Tomato Yoshi(忍者タートルズのHamato Yoshiのパロディ)など、時折自ら生み出したキャラクターを動画の中で演じています。

Xisuma
「ズーマ」と発音します。redstonerタイプのプレイヤーですが、建築スキルも高いです。HermitCraftのサーバー管理人で、サーバーに関するノウハウも発信してくれています。Vanilla Tweaksという便利なデータパックをまとめて簡単に導入できる仕組みを作っていて、自分でサーバー運用するときにとても役に立ちました。動画はネザーにオーバーワールドの縮図を作るという壮大なプロジェクトを仕上げるシーン。対応するネザーゲートがそのまま地図上に配置できる仕組みです。

最後に

HermitCraftの魅力が少しでも伝わったでしょうか?

英語のハードルが高いかもしれませんが、マイクラ実況で楽しみながら英語の勉強ができるという効果も期待できるのではないでしょうか。Obsidian(黒曜石)なんていう単語は学校では習わないですから!

現在シーズン7が始まったばかりなので、気になった方はぜひチェックしてみてください。上記で紹介したメンバーのシーズン7の再生リストを最後にに挙げておきます。

ImpulseSV
Grian
Mumbo Jumbo
GoodTimesWithScar
Rendog
Xisuma

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