建築生産マネジメント特論講義2──「プレハブ住宅」の展開(後編)
本稿は、東京大学大学院にて開講中の権藤智之特任准教授による講義『建築生産マネジメント特論』を、一部テキストベースで公開するものです。
前編で見てきたように、「プレハブ住宅」が成立してゆく流れとは、「大量生産」という近代的な工業生産の方法論を「住宅」へと適用しつつ、これを市場に受け入れられる「商品」へと変容させていくプロセスであった。ここで最初に概観したプレハブの思想の成立過程に立ち返ろう。そこで重要だったのは、製品を互換性のある「部品」へと分解し、これを安定的に供給するシス