好きなアニメをぼんやり語る

昨年から体調を崩しまくってはやひと月半。
本業の会社勤めは、本来なら年末はアホほど忙しく、とても休むことなどできないのだが、今年は休みの関係なのかどうなのか、仕事納めを待たず二日前に病欠で自主的に仕事を納めてしまった。
それでも今日生きていられるのは本当に奇跡としか言いようがない。ありがたい。
そんな絶不調の中、夜更かしの延長で何となく見たアニメが、気に入った。
タイトルを「葬送のフリーレン」という。
今更とか言わないでー。
宿題しない小学生がいると、親の時間は容赦なく削られていくんだよー。

 「勇者が魔王を倒した後、魔法使いのエルフはどうすんだろうね」っていう、RPGで人生を学んだような世代の私にとっては、エピローグでほんの少しくらいは描かれてはいるものの、現実世界と並ぶくらいリアルな疑問をとても丁寧に描いてくれている。魔王を倒しに行くのが目的ではないので戦闘シーンもほどほどで、むしろ描かれているのはほんのひと言で思い出される勇者や仲間たちとのエピソードで、その振り返りでフリーレンの中で気付きがある。そこがエモいんだー。

あと、魔法の理論がすごくしっくり来る。
魔力があれば魔法なんやから回復魔法も使えるんじゃないん!なんで僧侶しか回復魔法や治療魔法使えんのよ!って思ってたよ。
この作品では、魔族が使う魔法をエルフや人間が解析して、魔力さえあれば人間でも魔法を使えるという世界だ。魔法の起源は魔族の技なので魔族には使えて人間に使えない魔法の方が圧倒的に多い。
魔法を使うのが魔法使い。
僧侶は、この世界の神「女神様」を信仰する。僧侶は女神が書き記したとされる「聖典」を読み解き、暗号として残されている呪文を魔法として使用できる。聖典の解読に日々取り組んでいる僧侶もいる。魔族の魔法形態とは根本が違い、女神への強い信仰心があるからこそ女神の魔法が使えるのが僧侶という職業だ。僧侶の中には「女神の護り」という魔族の魔法が効きにくい天性の才を持つ者も多い。

そして、魔族の定義付けもすごい。
魔族は言葉を操る人間の捕食者だ。言葉を使うが、コミュニケーションのためではなく、人間を欺く道具でしかない。
魔族キャラクターのセリフがいちいち怖い。まさに人の皮を被った悪魔そのものだ。

これらの設定が本当に素晴しいと感じる。世界をリアルに感じていなければ出てこない設定。この作品を紡いでいる人は、この世界に住んでいるんだきっと。
私は物語を紡ぎ出せるような才はない。しかしながら、これらの設定やそれを導き出した思考回路に興味が湧く。
あ、でも普通にフェルンもシュタルクも好きだし、ヒンメルもハイターもアイゼンも好きやで。
ザインもな。一番好きなのは大魔法使いフランメかなあ。

さて、単行本を買おうかどうしょうかな。

この記事が参加している募集

#アニメ感想文

12,576件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?