【ラジオが好きでんねや】(34)超低空飛行
「スタッフ不在」のFMハイホーはそれでも、各パーソナリティの努力と自主性のもと、放送を続けていました。
しかしやはり、長く続けていく中で色々と問題が起きてきます。
番組進行表システムが動かない
サイマル放送が流れない
時には電波放送も流れない
ネットが繋がらない
電話が繋がらない
これらの原因の多くは同じものでした。
「払うべきお金を払っていない」ので、回線を止められたのです。
しかしB社長もさすがに放送が止まるのはマズいと考えたのか、訴える度に対処はしてもらえました。
ただ「金払ってませんでした」と正直に言うことはなく、回線の障害などとの言い訳をその度にするのでした。
だったらちゃんと払っておけばいいのに、とその度思うのでした。
さて、ご存知の方はご存知かと思いますが、
国からのお墨付きを受けて公共放送を行う放送局には、様々な義務が課せられているわけです。
ですがこんな状況でちゃんとやってるんだろうか?という不安が常にありました。
あとで解ったことなのですが、かなり杜撰な状況でした。
詳しい内容については今も話すのが憚られるような、ムチャクチャな状態でした。
そんなFMハイホーに、いよいよ審判の時が来ました。
令和2年10月末、
放送免許の更新時期がやってくるのです。
もうダメだ。
こんな状況で免許の更新なんか出来るワケがない。
今度こそハイホーは終わりだ。
覚悟を決めていた翌11月。
なんと、免許が更新されました。
これについては今もって不思議な出来事です。
一体どんなウルトラCを使ったのか?
ともあれ、放送は続けられることになりました。
よくパーソナリティさんと話していました。
「よくこんな状況で続けられているね(苦笑)」
この頃のFMハイホーを僕は「超低空飛行」と呼んでいました。
墜落するでもなく、地を這うようにFMハイホーは低く飛び続けていました。
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