【ラジオが好きでんねや】(41)TBSラジオやらせメールについて
今日はこのニュースについて、ラジオ業界のすみっこで生きる者として、そして1人のラジオファンとして思ったことを書きたいと思います。
まず「やらせメール」についてですが、これは僕が番組制作に関わるようになる前の話しなのですが、ある関係者の方からこのような「メールを自作する」ということはある、と聞いていました。
このニュースのように完全に内部で作るケースもあれば、スタッフが知人に「こんな感じで書いてくれ」と依頼する場合もあるようです。
まずラジオリスナーとしては、ちょっとショックでしたね。なんだか騙されているような気がしました。
「メッセージが全然来ないので」ということならまだ同情は出来ますが、多くのメッセージが寄せられている中で「局側の欲するようなメッセージが無いから」という理由で、それらを差し置いて自作メッセージを採用するというのは、やはりリスナーが知ったら気分良くはないでしょう。
リスナーはパーソナリティに届くをことを願ってメッセージを書くわけです。現実には多くのリスナー同士での競争のような形になり、最終的にパーソナリティに届かないことも多いわけですが、それは仕方のないことです。
しかし、自分を含めたリスナーの誰もが採用されない、という事実は腑に落ちないと思います。「俺は何のためにメッセージ送ったのかな」ってなると思います。
福引きに当たりが入っていないようなものです。
次に制作側の立場に立って考えてみます。
今回の件を良い方に解釈すれば、番組を盛り上げる為の演出の一環なのかな、とも思います。
では、番組を盛り上げる為なら僕も同じことをやるのか?と言われたら、まずやりません。
理由は「面白くない」からです。
リスナーからのメッセージはその意外性も含めて番組を盛り上げる要素だと思います。
自分で書いて、それをさも誰かが書いたもののように読み上げたところで、制作者として何も面白くないと思います。
送り手側が面白くない番組を、聴いてる人が面白いわけがない、と思います。
まぁ大手放送局でよほど敏腕の構成作家がやるのであれば別ですが。
僕は良い悪いの前に「つまらない」と思います。
大手放送局と僕らのようなコミュニティFMでは事情も違っていて、コミュニティFMの番組の多くにとってメッセージは「頂けるだけでもありがたい」存在だと思います。
僕の番組でも現時点では届いたメッセージは100%ご紹介しています。
メッセージを送って頂けるリスナーさんというのは、本当に有難い存在です。
やらせメールを使うというのは、そういったリスナーさんに対して失礼なことだとも思います。
と、ここで「はっ!」と気づくことがあります。
ワタクシ、自分がお世話になっている「FMハイホー」の各番組によくメッセージを書きます。(笑)
これはもしかしてサクラ行為ではないのか?!?!
まぁ言い訳をさせて頂ければ、僕は元々ラジオのヘビーリスナーです。
誰かから依頼されたわけでなく、自分がやりたくてやっていることなので、その時の僕は「リスナー」であると思っています。
とはいえ、内部の人間がメッセージを書いているということに変わりはなく、さもいちリスナーであるかのように振舞ってメッセージを書くのはいくら悪意は無いと言っても、結果的に問題があるかなぁ、と思ったりもします。
そこで、
僕がFMハイホーにメッセージを書く時は原則的にラジオネームを使わず、本名の「おちみつお」の名前で送っています。
局に関わる人間ですよ、という立場をハッキリさせた上でメッセージを送ることで「これでカンベンして下さい」という気持ちでメッセージを書いています。
だってやっぱり楽しいんですもん(笑)
番組にメッセージを書くというのは、本当に楽しくて止められません。
この気持ちは大事にしたいと思っています。
自分が番組を作っていく上で、リスナーさんが「メッセージ送るの楽しい」と思って頂けるような番組を目指したいと思っています。
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