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外に出なくとも、目の前にある幸せを

平日の昼間から彼女と映画を見た。

彼女は普段、会社員で平日の昼間は会社で働いている。しかし今は少し療養中で家にいる。

彼女は俗にいうオタク。昔から映像作品などを見るのは好きだったらしい。ただ自転車という趣味を始めてみれば、それはそれで大ハマりしてしまって、彼女の余暇時間は全て自転車に使われていた。

僕はと言えば同じように自転車にハマり、最近は仕事も忙しくしていたので、自転車さえ乗れればあまり文句はなかった。そもそも出会ったのもサドルの上だったしね。

だからというか僕と彼女の2人の時間はほぼ自転車に乗っているか、ご飯を食べているか、寝ているかに終始していた。

実は彼女は少し前まで入院していて、今月は療養しながら少しずつ社会復帰をする予定。ということで時間はあるものの、コロナウイルス の影響で外にも出られないし、少し散歩をしたあと映画を見ることにした。

見たのは「亜人」という漫画を実写化した映画だ。これが非常に面白かった。漫画の実写化は映像化するとだいたいスベる。というかイケメン起用していればある程度視聴者がいるだろうと、予想されるのだろう。主題はイケメンの起用だけで、内容はクソなものも少なくない。

しかしこの亜人。監督は本広克行監督。主演は佐藤健。アクションチームは「るろうに剣心」の実写化を担当したチームだと知り期待度は急上昇。実際に見た感想は映像作品としてかなりストイックな映画だった。映画評論は得意ではないので誰かに譲るけど、是非見て欲しい。

今回の本題はそこじゃない。彼女との時間の過ごし方だ。

うちにはTVはない。液晶はMacBookAir 11inchか、もしくはiMac 21inchだ。ということでiMacで見ることに。僕はコーヒーが好きなので、HARIOの保温ポットにドリップコーヒーをたっぷりと用意し、lotusのビスケットも握り締めて映画に臨む。僕はこのビスケットが好きなんよね。映画館でいうところのポップコーンとコーラをみたいなもんか。

iMacが置いてあるのは僕のデスクなので、僕はオフィスチェア、彼女はリビングから椅子を持ってきてそこに座って映画をみる。カップルの距離にしては少し遠いけど、僕らはそのくらいの距離がちょうどいい。ベタベタしてるのはあまり長続きしないからだ。これで即席のカップルシートは出来上がった。

そこから本当に幸せな時間だった。YouTubeを撮影し始めた僕からすると撮影者の視点から見られるし、彼女はコスプレしていた経験や映像作品が好きなため映像マニアの視点で見ていた。映画館ではないので、それぞれの視点であーだこーだと言い合いながら、2時間はあっという間だった。

もともと自転車で外に出るのが好きな僕たちは晴れれば外に出ていく。雨の日は片付けや外食で忙しく、なにか室内で作品を楽しむことはしていなかった。2人ともお酒を飲まないので食事をしながらゆっくり話すことも少なかった。だから液晶がPCしかないんだけどね。

今日は1つの映画を2人で楽しむという、何気ない時間だったかもしれないけどおたがいに映画を楽しんで、その楽しさを共有できたこと。この共有できる時間というのはなんと幸せなことか。

実際僕らはこのところ、ゆっくり膝を付き合わせて話す時間が多く。入院時は命すら失う可能性もあった。なので2人で人生についてもよく話している。その結果彼女もYouTuberになると決めた。

命の危険を感じたあとでは、会社員として時間を消耗している場合ではないと心から思ったらしい。だから会社をやめて時間と場所に縛られず生きていく道を選んだ。僕も全身全霊でサポートしていく。

1年後こうやって、いつでも彼女と一緒に仕事ができて、いつでも一緒に映画ができて、いつでも一緒に自転車が乗れる生活を手に入れられると最高だなと思っている。そしてそれができると信じてる。

コロナウイルスで世界は暗い中だけど、それでも少しはいいこともあるよね。と思えた。家の中にいることは、本当にストレスばかり溜まるものなのだろうか。

でも僕らみたいにカップルで同棲しているからできるんだと聞こえてきそうだ。子供がいるから無理だとも聞こえてきそうだ。でもそれはこれまで積み重ねてきたことなので仕方ないと思う。だったらこれから始めればいいだけのこと。

外には楽しいものがたくさんある。でもそれって本当に幸せなのかを、心を落ち着けて考えて欲しい。withコロナの時代には、外付けの楽しさをインストールするより、自分にプリインストールされているコンパクトな幸せを感じれる人がQOLが高そうだと思っている。




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