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プロンプトエンジニアリング大全   2.2 プロンプトはいらない


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毎回同じ精度の答えを欲しい時

近年、AIの技術が急速に進化している中、それを活用する方法の一つとして、精緻に作られたプロンプトの使用が注目されています。この方法は、特に一貫性や特定の品質が求められる場面でのAIの応答を制御するために有用です。AI技術、特に自然言語処理技術は、ある程度の自由度を持っており、同じ質問に対しても微妙に異なる回答を返すことがあります。これは、日常的な会話の場では問題ない場合もありますが、ビジネスや研究などの特定のシチュエーションでは、一貫性や正確性が非常に重要となることが多いです。

このような要求に対応するため、ユーザーはAIに期待する正確な答えを提供させるための詳細な指示を事前に設定することができます。これは、複雑なプロンプトの作成という形で行われます。これにより、特定の質問やタスクに対して、常に同じ品質と一貫性を持った答えをAIから得ることができるようになります。


使いまわすプロンプトか、人に使ってもらう時

AI技術を活用する多くの場面で、一貫性や品質が非常に重要となります。特に、企業や組織の中でAIを使用する際、カスタマーサポートやFAQセクションなどの顧客対応部門での応答は、その組織のブランドイメージや信頼性に直結するため、一貫した高品質の回答が求められます。

このような場面で、精密に作成されたプロンプトを活用することにより、どんなユーザーであっても、同じ質の高い応答を確実に得ることができます。例えば、特定のよくある質問に対する回答をAIに学習させ、それを基にしたプロンプトを作成することで、その質問に対しては常に同じ回答を提供することが可能となります。

このプロンプトは、一度適切に設計され、テストされれば、その後は誰が使用しても同じ効果的な結果を提供します。これは、時間とコストを節約するだけでなく、顧客満足度の向上や、ブランドイメージの維持・向上にも寄与します。


それ以外は毎回その場で指示をすればいい

プロンプトの作成や管理には一定の時間や労力が必要です。特に、複雑なプロンプトを作成する際には、その設計やテストに多くのリソースが投入されることがあります。そのため、一度しか使用しないような場面や、個人的な利用の場合など、継続的に同じ応答が求められるわけではない場面では、その都度の指示や質問を直接AIに行う方が効率的です。

例えば、日常的な質問や情報の検索、趣味や娯楽としての使用など、一度きりのタスクや状況においては、事前に複雑なプロンプトを設計するよりも、その場で直感的にAIに指示を出す方が手軽で便利です。このような場面では、AIの応答の一貫性や品質が最も重要とは言えず、むしろ柔軟性や多様性が求められることが多いため、直接的な指示や質問の形式が適しています。

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