ライブコマースで使えるプラットフォーム分析


今回のnoteは、ライブコマースをするにあたって、どこのプラットフォーム(スマホアプリア)を使ったらいいかわからない場合や、わかっていても間違っている場合があります。今回はそれぞれのプラットフォームの特徴を具体的に解説し、さらには短所長所、ブランドごとの相性まで、詳しく解説していきます。


このnoteに出てくるプラットフォームを具体的に紹介できる人は日本にほとんどいません。


同じ商品を同じ様に売ってもプラットフォームの違いで売り上げは何倍にも違ってきます。適切なプラットフォーム選びは、ライブコマースで商品を販売する上で最も重要です。


では、具体的な違いを見ていきましょう。



今回紹介するプラットフォーム一覧

・Instagram
・YouTube
・Twitterライブ(Periscope)
・楽天ライブ
・HandsUp
・streamyard
・ヤフーショッピングライブ(2020年6月23日サービス終了が、延期)
・Facebookライブ
・LiveShop(サービス終了予定)
・au Wowma!ライブTV


まず、こちらの一覧表を見てみましょう。

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各項目の補足です。
オススメ度:各プラットフォームの性質等を考えた総合的なおすすめ
導入難易度:インストールしてすぐ使用が可能か等
発言の自由度:規約上のNGワードが少なさ
買いやすさ:お客様がライブを見ながら商品を簡単に買えるか
集客力:プラットフォームがお客様をライブコマースに呼んでくれているか

集客の難易度:プラットフォームに潜在顧客がいるのかいないのか


それでは、それぞれのプラットフォームのこの5つの要素から具体的に解説していきます。



Instagram


Instagramのオススメ度は◎です。ライブコマースを始めるにあたって一番とっかかりやすく、いいと思います。誰でも簡単に無料で始められる。さらにはInstagramは利用者も多いので、見てくれる人も多くなりやすいです。さらにはInstagramでライブコマースをしている人も多く、情報の共有などもしやすく、お客様もインスタからの購入に慣れています。


Instagramは自由度が高く、タバコお酒もOKで(もちろんライブ販売中はしない方がいいです)。さらには自社サイトへや楽天市場などの他サイトや他SNSへの誘導などももちろん自由です。暴力表現などや著作権を含む物以外全てOKと言ってもいいでしょう(詳しくはInstagramの規約をお読みください)。


ただし、インスタライブにはショッピングカートがついていないので、配信中に購入したい場合はトップページのリンクまで飛ばないといけないので、若干の購買率はカートが付いているプラットフォームよりは落ちるでしょう。配信後にリンクをつけたストーリーを投稿するなど様々な工夫は必要です。インスタの投稿とストーリーにリンクをつけられる様にする【ショップなう】の申請は必須です。ショップなうが誕生して、簡単にインスタにリンクがつけれるようになりました。


Instagramライブの集客力ですが、集客力は基本的にありません。自分のフォロワーさんに通知が行き、フォロワーさんが来てくれる。という基本的な仕組みです。なので、自分でフォロワーを増やす活動はしないといけません。このフォロワー集めに関しては、他のnoteのSNSの記事をご覧ください。


最後に、治安のよさですが、Instagramは紹介するプラットフォームで一番治安がいいです。有名になると、配信後にDMで意見が来る場合もありますが、配信中は荒れにくいです。



☆2020年5月20日追記
インスタライブにショッピングカートがつく様になるそうです!これでインスタのライブコマースが一気に買いやすく、そして使いやすくなります!数ヶ月以内(夏あたり)に実装ということですが、これは楽しみですね!今ところ手数料など詳細は不明ですが、かなりのインパクトのあるものです。


YouTube


YouTubeのオススメ度は○です。まず、スマホでのライブ配信はチャンネル登録者数が1,000人以上必要です。なので、パソコンから配信しないといけません。これはデメリットとも言えますし、逆にOBSを使って配信をより充実させる事もできます。なので、若干参入障壁はありますが、デメリットとは感じにくく、インスタでは出来ないことがたくさん出来ます。ここら辺は良いところでしょう。


YouTubeも自由度が高く、お酒も飲めますし、他サイトや他のSNSへの誘導も問題ありません。


ただ、YouTube全体ですが、キッズ向けの商材は様々な制限がかかってしまう場合もあります。これはgoogle(YouTubeはgoogleのサービス)が広告で収益を得ていて、子供からは広告費が取りにくいというのがあると言われています。詳しくはライブ配信の制限をお読みください。

そして、Instagramには出来ない、配信中の画面にリンクをつけることが出来ます。なので、配信を見ながら直接商品購入が出来ます(リンクを踏むとブラウザでサイトが開かれ、配信は止まる)。さらにはコメントにリンクをつけたりも出来たり、固定コメントのURLをリダイレクトして同じリンクから紹介中の商品に切り替えたりと、圧倒的な自由度があります。単純な配信中の買いやすさではInstagramよりyoutubeに優位性がありますが、投稿やストーリーが発達していないので、配信外ではInstagramの方が告知しやすく、そして買いやすいです。


YouTubeも集客力はありませんので、自分でチャンネル登録者(フォロワー)を集めないといけません。そしてYouTubeのチャンネル登録者はInstagramのフォロワーを集めるのよりも大変です。なので、同じ努力でたくさんの人が見てくれるのは、YouTubeよりInstagramです。


最後に、youtubeは治安が悪いです。匿名のアカウントが多く、有名になると荒れやすいです。その代わり、ブロック機能など様々なシステムが用意されているので、アンチとはうまく付き合っていく覚悟が必要です。Instagramの様なDM機能がない為、配信後のストーカーの様なDMなどがないのは治安を考えると良い点かもしれません。


・Twitterライブ(Periscope)


Twitterにもライブ配信機能はあります。具体的にいうと、Twitterのアプリからではなく、Periscopeのアプリから配信を行います。こちらは、フォロワーの縛りもなく、登録すれば気軽に簡単に始められます。さらには、Twitterは公式アプリではライブ配信がフィードの一番上に表示される為、目立ちやすさもあります。


発言の自由度も高く、他サイトや他のSNSへの誘導も可能ですので、配信はしやすいと思います。


Twitterライブにはショッピングカートはついてなく、さらには配信の場所ににリンクは付けれないので、買いやすさはいまいちでしょう。そして、Twitterは隙間時間に見る習慣があるせいか、Twitterでライブコマースをしている人は少なく、Twitterは告知に使って、TwitterからInstagram等に誘導する。という使い方をしている人が多い様です。


Twitterは匿名アカウントが多く、一番荒れやすく、かつ購入もしにくい。しかし、拡散力はある。という事で、配信は出来なくはないけど、告知として使われる。というのが一般的な使い方となっています。今までTwitterのみしかやってなく、Twitterのフォロワーが飛び抜けて多い人以外は、あまりメインに使うことはないかもしれません。逆にいうと、Twitterでしっかりと情報発信ができていて、インスタなどの画像投稿が苦手な場合は使えるツールの一つでもあります。Twitterは拡散力があるので、使い方によってはライブコマースもうまくいくこともあるかもしれません。



楽天ライブ


楽天ライブは楽天のサービスの一つで、投げ銭機能とライブコマース機能が一体化したスマホアプリのサービスです。オススメ度は△となります。楽天ライブはアプリをインストールすれば誰でも簡単に始められるところがいいのですが、発言の自由度が圧倒的に低いです。

他サイトや他のSNSなどの名前を出すと規約違反になる事もあり、始める前に規約をしっかりと読みましょう。そして、ライブコマースをする際は、ラクマ(楽天が運営するフリマサイト)にて決済をしてもらいます。ラクマはあくまで個人向けのサービスなので、CSVにも対応していない為、個人が趣味程度にライブコマースをする分にはいいですが、企業が使うには作業が大幅に増えます。


買いやすさは、トップページのリンクをタップすると、ラクマのアプリに飛んで、音声のみ再生されながら商品が買えるので、買いやすいってのはあると思います。


集客力は無くなないですが、そもそもこの先もわからない楽天ライブの集客力に売り上げが左右されてしまうので、とてもリスクがあります。
全体として、あまりオススメは出来ません。この先長く続く保証もなく、さらには集客力もあまりなく、規制が厳しく、個人向けのサービスだからです。個人で小さくやりたい人には合っている人もいるかもしれませんね!



HandsUp


こちらはライブコマースの買いやすさに特化したサービスです。配信する際にリンクを発行して、そのリンクに飛んでもらうと、リンクを踏んだアプリ内(ブラウザ内)にHandsUpのサービスが使えるというものです。インスタのアプリ内に表示できるウェブの配信サービスと言ったところでしょうか。

Instagramでライブコマース配信をすると、配信画面にはカートもなく、一度トップページに戻って配信を停止して、さらにそこから購入サイトへ飛ばないといけないので、購買率は下がってしまいます。しかし、HandsUpは、はじめにハンズアップのサイトに入るので、カートもついていて、ワンクリックで商品をカートに追加できて購買率のアップにつながります。


お客様を買いやすいHandsUpに移動させるだけであり、HandsUpはモールではないので集客力がありません。


利用料金は、月額5000円と手数料が10%取られてしまい、だったらこの手数料分広告費に回したいと考える経営者も多いのではないでしょうか!?手数料を購買率の向上代金と捉えるか、HandsUpを使わずに他に広告費等に回すかは経営判断です。大手ショッピングモールに出店している場合は、大手モールで販売すれば検索対策にもなりますが、ここで買ってもらっても検索対策にはなりません。自社サイト販売がメインの会社なら、検討する価値はあるかもしれません。


streamyard


こちらは、streamyardで配信すると、YouTube、Twitterなど同時配信ができ、さらにコメントをYouTubeライブに表示ができたりする配信システムです。ライブコマースに特化したというより、様々なプラットフォームのライブをまとめられる、拡散する機能という感じです。

このstreamyardをライブコマースに導入する場合は、メインはYouTubeになり、様々な場所で配信して、youtubeに集約していく感じです。テロップなども自由に入れれるので、チームとして配信をしていくには自由度も上がりいいかもしれませんが、一人で配信するには商品紹介、コメント読む、さらにはstreamyardの操作をしないといけないので、かなり不可能に近くなってしまいます。


利用料金は月額固定費でつなげるSNSの数によって異なります。決済は自社サイト等で行うので、HandsUpの様な販売手数料はかかりません。
ベーシックプランは25ドル、プロフェッショナルプランは49ドルの月額料金です。


YouTubeをメインにライブコマースをやっていく、かつチームでやっていく。そんな場合は使ってみるのもいいかもしれないツールです。



ヤフーショッピングライブ


ヤフーショッピングライブは、国内3大ショッピングモールであるヤフーショッピング内にあるライブサービスです。これはヤフーショッピングに出店していないと使えないサービスなので、使用するには出店が必要となります。ヤフーショッピングは月額も掛からないので、出店するだけ出店するのもいいかもしれませんね。


このサービスは、配信時間を12時から22時半の間から1日1回だけ、30分から120分の間で予約ができます。予約時間は30分刻みになっており、好きな時に始めることはできません。


ヤフーショッピングライブは、ヤフーショッピングのスマホアプリと、ウェブに表示され、そこからのお客様の流入があるのがメリットですが、あまりサービスとして人気がなく、集客力はなくなないですが、とても弱いのが現状です。さらに、アプリのバグも多く、メンテナンスもしっかりしていません。


配信中にカートが表示されますので、買いやすさはありますが、配信をすれば売れるという事はなく、積み重ねてファンを徐々に作っていく感じです。集客力は楽天ライブと同じくらいかなと思います。
規約はそこまで厳しくなく、SNSへの誘導も可能です。


集客力をヤフーショッピングライブに頼ってしまうので、ヤフーショッピングに出店している場合は使うのも一つの手段ですが、ライブコマースをするためにヤフーショッピングに出店してライブをやろう!というのは、違う気がします。


Facebookライブ


FacebookライブはFacebook内にあるライブ配信サービスです。FacebookライブはYouTubeライブに似ていてOBS配信ができたり、配信の分析がしっかりとできる点がいいところでしょう。しかし、ライブコマースの舞台としてはあまりオススメできません。


まず、第一にユーザー数が少ないということです。それぞれのSNSの月間ユーザー数を見ていくと、Facebook2,600万人、 Instagram3,300万人、Twitter4,500万人、YouTube6,200万人と、一番少ないです。かつユーザーが40,50代がメインとなっております。商材や客層によっても異なりますが、一般的にTwitter、 YouTube、Facebookの3つで同時配信すると、一番人が集まらないのがFacebookライブです。


40,50代がメインの客層かつFacebookページに多くのファンがいる場合は検討してみてもいいかもしれませんが、その他の場合は、あえて使う必要はないでしょう。


LiveShop(サービス終了予定)


LiveShopは、ライブコマースに特化したモール型のサービスです。アプリとウェブから見れて、ライブを見ながら商品が買えるサービスです。アーカイブも残るので、後から見て購入もできます。


ライブショップのオススメ度は×としましたが、理由は集客力の無さと利用料金の高さです。販売手数料も高く、集客力もありません。


一般的に、楽天市場やAmazonに出店するのは、システムの良さ(FBA倉庫)や、集客力(楽天市場では月商数千万円の店舗がゴロゴロ)を求めるかわり!?高い手数料を払います。しかし、LiveShopは手数料が高いが集客力が無料の楽天ライブやヤフーショッピングライブと同等くらいしかありません。モールになっていますが、モール自体にお客様は少ないというのが現状です。


なので、わざわざ高い手数料を払って集客力のないLiveShopでライブコマースをする必要はないかなと思います。


au Wowma!ライブTV


au Wowma!ライブTVは、ライブショップと似たサービスです。モール型のライブコマースサービスです。こちらもオススメ度は×です。
理由はライブショップと同じで、集客力がないのに手数料も高く(料金プランは売り上げ等によって異なるので、詳しくはこちらで計算してください。https://wowma.shop/plan)さらには規約等も厳しいので、使うメリットをあまり感じません。。。


ライブコマースは他のSNSと連動してやりたい部分もあるので、規約等は緩ければ緩いほどいいのですが、集客して手数料をとるビシネスモデルだと、他サイトで買われてしまうと困るので、基本的に規約は厳しくなりがちです。


この様な理由から、au Wowma!ライブTVも、よほどの理由がない場合はする必要はなさそうです。
さらに、au Wowma!ライブTVやライブショップの様なサービスが正直なところ盛り上がっている気配はなく、いつサービスが終了してもおかしくない状態です。長期目線でライブコマースをしていくには、なくなりにくいサービス、集客がしやすいサービス。がポイントになります。



最後に...


今回、様々なライブ配信場所を紹介しましたが、全部同時にやったら効率がいいのでは!?なんて思う人もいるかもしれませんが、それはオススメできません。

確かに、多くの場所で配信すれば一時的には合計すると多くのお客様が集まるかもしれません。しかし、ライブコマースはコミニケーションでもあり、コミニティでもあります。多くの画面からコメントを拾うのは大変ですし、拾えたとしても、違う配信場所の全く違う画面の話をされても、他でみている人はつまんないのです。


基本的には1つに絞って配信しましょう。どうしても同時配信したいときは、ストリームヤードを使って、3箇所くらいの同時配信に留めておきましょう。


今後、インスタライブには手数料無料でカートもつくみたいなので、一番のおすすめはインスタで、YouTubeと同時進行が個人的にはおすすめです。



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