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GH(グレードハンマー)とは何か?

YAMAHAのGHSの元となったGH鍵盤
さてGH、すなわちグレードハンマーとか何か?
正直、この言葉、意味不明である。
しかしなんとなくグレードってグレートに似てるにし、アコースティックピアノのハンマーを想像すれば何か凄いものだと思われる。
まあYAMAHAの説明を見ればグレード(段階)的に重さが変わっている鍵盤という意味か。低音では重く、高音で軽いというもの。
何かすごそうだね。これだけ聞けば。
では、そのグレードハンマーの中心となるものは何か?
電子ピアノの中身なんか見たことがない人が多いと思う。
しかしその実態は「U字型にまがった針金」である。
この針金部品がプラスチック鍵盤の裏についていてセンサーを押したりしている。
この針金は太さは全部同じでだが、長さが違う。
それをU字型に曲げる位置を変えることで全部の長さを揃えている。
でこの針金の長さ=重さのバリエーションは4種類しかない。
まあ、こんなもんによくもこんな大仰な名前つけたなと言うか、高級感を出すためのネーミングセンスは中々のものだと思う。
ちなみにこのGH鍵盤の長さは21cm,だからグランドピアノの26cmに比べて短い。
そのために自重だけで鍵盤を戻すことはできなかったらしく、補助的にバネの力を使って鍵盤を戻している。
一般的に安物のキーボードでは、鍵盤はバネで戻る。
バネ感が強いと「鍵盤が安っぽい」と感じるのは、安物のキーボードでの経験がなせるものだと思う。
したがって最近の鍵盤は色々工夫してバネの力を使わずに自重で戻る方式にしているようだ。
ただそうとは言え、GH鍵盤ではグランドピアノには劣るがそこそこの鍵盤長があり、この21cmという長さは、はカシオを除く大手メーカーの平均的な鍵盤長になっているようだ。
GH鍵盤は当時は弾き心地が悪いという評判もなく鍵盤も重めという評判も悪くなかったらしいのだ。

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