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#はじめてのインターネット

 インターネットを語る前に、まずは私とインターネットとの関わりを語るうえで外せない人物について語らねばなるまい。


 なぜインターネットをし始めたかというと、「hide(※本名:松本 秀人、故人)にメールを送ったら返信がきた!」という成功体験を私も得たかったから、である。


 勘の鋭い方はピンとくるであろうが、ここ数年の話ではない。


 hideが逝去したのは(忘れもしない)、1998年5月2日。いつの間にか、あれからおよそ20年の月日が流れている。おそろしい。


 hideを好きになったきっかけを語ると、お題から逸れてしまうことになりかねないのでそれはまた別の機会にとっておくとして。


 今でこそ様々なアーティストが公式サイトを開設し、通信手段さえあれば誰でも最新の情報にアクセスできるようになっているけれど、昔はそうではなかった。そもそも、あの時代(20世紀末ごろ)はケータイといえばDoCoMoのiモードだったし、折りたたみでパカパカするやつがトレンドで液晶はカラーではなく、着メロもはじめは単音だった。それが16和音とかになっていくわけだけど携帯の歴史は今はあまり関係ないので省略。


 パソコン自体は家にあったので(NECのPC-98シリーズだったと思う)、インターネットができるように手続きをしてと家族に頼んでね。ダイヤルアップ回線とか知らないでしょ。ボツボツボツ……ピーーーーーーガガガガガ……ザザザザ……接続しました。23時からのテレホーダイだよ。通称テレホ。


 でも、間に合わなかった。我が家にインターネット回線が開通したときには彼はこの世にいなかったのだ。


 当時私は中学3年生になったばかりで、学習塾に通っていたときから仲が良かった歯科医のボンボンが、私がhideファンであることを知って親切心で(本当はダメだけど)hide's voiceという今でいうブログコンテンツを、親のmacを使って全部プリントアウトして手渡してくれていたので、公式サイトに飛んで行ったとて特にやることはなかった。


 公式BBS(※掲示板の説明は省略)には死を悼むメッセージしかなく、同じく公式のメーリングリストにも悲しみを訴える内容のメールばかりが流れてきて、正直食傷気味だった。


 そんなとき、hideの写真集が発売されて間もなかったこともあって、特典として封入されていた七分袖の白いTシャツの柄とプリントされている英文が何パターンあるのかを調べてみたくなって、メーリングリストで呼びかけて個人のメールアドレスあてにその情報を送ってもらうようにして、何週間かかけて調べて、結果をメーリングリストに流したりしていた。誰か覚えてる人いないかな? ……いないか。


 インターネットを繋いでしばらくはhideのサイト(※いまさらだけどこのサイトはhide-cityではない)で遊んでいて、そのあとは個人が非営利で運営するLUNA SEAのファンサイトに転がり込んでBBSやチャットでの交流を始めた。北海道に住んでいたのでオフ会などには参加できず(当時はLCCなんて当然なく、お金もなく航空券をどうやって買うのかも知らなかった)、ICQなどを使って会話を楽しむだけで終わった。


 そのあとはWJ系のファンアートを見たことをきっかけにすっかりオタク化し、マウスを駆使してpoo siteというお絵かき掲示板のサイトでイラストを投稿するなどして、今に至る。ペンタブも持っているし2回ほど買い替えたけれど、ペンタブでイラストを描いていた時間よりもマウスで描いていた時間のほうが圧倒的に長かったような気がしないでもない。


 とりあえず、大学生~社会人になって結婚するまでは生活の中心がインターネットだったので、付き合う相手も結婚する相手もネットで知り合うのかなと漠然とした不安があったけれども結果としては違った。だそく。


 以上、お題企画「 #はじめてのインターネット 」でした。

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