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E hyphen world galleryと私。

私がここ数年、ずっとお世話になっていたブランド「E hyphen world gallery」(以下『イーハイフン』と表記)が、7月31日でブランド事業を終了する。
20代前半の頃からずっと、シーズンごとに洋服を買いに行っていた。テナントが入っている商業施設がリニューアルオープンするときに、施設内で移転した後も、ずっと通っていた。

イーハイフンの店舗に初めて足を踏み入れたときに「理想の可愛さと格好良さが詰まっている」と感動した記憶がある。
ふわふわで可愛いお洋服も大好きだし、axes femmeなんかも結構買っていた(店舗がバスで1時間以上のところにしか無くなってしまったので、最近は買えていない)のだけど、試着した瞬間にしっくりくるというか「これ。理想の服だわ」と頭が思いこんでしまうほどの魅力があった。
私にとっては、の話ではあるけれど。

何よりも、私がそのとき欲しい!と思った形のオフショルダーが、だいたいお店に並んでいたことが、ずっと通い続けていた大きな理由だ。
(アサツキ氏、オフショルダーが大好きすぎて私服の6割がオフショルダーである。冬服も含めて)
シンプルだけど、あるようで無い。なかなか見つからない「私が欲しい」デザインが、イーハイフンにはあった。
調べたところ、「ガーリー&マニッシュ」をテーマにしているらしく、「可愛いらしさ」と「格好良さ」の2面性を表現するリアルクローズなブランドであると解説されていた。(※参照:ファッションWEBマガジン「ファッションプレス」)
「リアルクローズ」とは「実質的な価値のある現実的な服」という意味の言葉。なーるほど。
ディティールにもこだわりがあるアイテムがたくさんあるのに、着たらしっくりくる服だったのは「現実的な服」だったからなのかもしれない。

それに、フリーサイズが多いのも、とてもありがたかった。
大きすぎず小さすぎず、「私は私である」と、自分を表現できるアイテムがたくさんあるこのブランドは、私にとっての宝箱だったのだ。

メールマガジンを久しく開いていなかったので、たまたま店頭でブランド事業終了のお知らせを知ることになったのだが、ショックを受けすぎて、気がついたら服を買っていた。
セールが開催されている場合、みんなに買われて、次に来店する頃には欲しい服はないのである。
後悔は先に立たないから「後悔」なのだ。

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こんなに可愛い服、すぐ買われてしまうに決まっている…!はい!!レジ直行!!

案の定、次に顔を出したときは同じ色のものは無くなっていたので、購入を決めて大正解だった。

上に載せた2着を買ったあと、もう一度だけ顔を出して
「1着だけ……最後に……これだけ……」
などと思いながら、残っていたアシンメトリーTシャツを購入したのだが、そのときレジのお姉さんに
「袋はどうしますか?20円なんですけど……」
と聞かれ、マイバックがあるので……と断ろうとしたが、
「そういえばこの袋も、事業が終わったらもう買えない……」
と思い至った。
「あ、えっと……記念に一枚ください
私がそう言うとお姉さんはすごく笑った。
いやすみません。他に言葉が思いつかなくて。大爆笑しますよね。
有料の袋を「記念に買います」なんて言われたら。記念切手かよ。
「初めてですよ!そう言ってくれるお客さま!」
そりゃそうだわ。
お姉さんが笑ってくれたし素敵な笑顔が見られたのが救いです。
(ちなみにこの記事の見出し画像は、このとき買った紙袋です)

まあ、そんな言葉が出てしまうぐらいに、私にとって、とても大切なブランドだったのだと思ってほしい。

そのまま会計をしてもらいながら、少しだけ話をした。
施設内で移転する前からずっと通い続けている、大好きなブランドだったから寂しい。そんな気持ちをぽろっと零すと
「うちのスタッフも、それぐらいからいて、ここが初めてのアパレルだったっていう人が多いんです。寂しいし、今からみんなドキドキなんですよね」
と、少し眉が下がった笑顔で語ってくれた。
スタッフさんにとっても、大事なブランドだったのだろうな。そう思うと、浮かぶ言葉はやっぱり「寂しい」だった。

会計が終わって商品を受け取るとき、何か言葉をかけたくて仕方がなかったので、月並みではあるが
「ありがとうございました。頑張ってください」
と言って頭を下げた。
「ありがとう」はブランドに対してだったのかもしれない。「頑張って」は、他に言葉が見つからなくて出た、これから新しい場所に向かうスタッフさんたちへの、せめてもの気持ち。
頭を上げたときに、お姉さんが
「ありがとうございます、頑張ります!」
と、キラキラ輝く笑顔で返してくれたから、しっかり気持ちが届いたのだと思いたい。

ブランド事業終了まで、あと数日。
私が通っていたお店は、早めに閉店してしまっている。
20代前半から今まで「私」を形にして表現するファッションを支えてくれたイーハイフンに、少しだけ早い「お疲れさま」の気持ちをこめて、この記事は終わりにしようと思う。

E hyphen world gallery、20年間お疲れ様でした。

あ、いまセールしてる浴衣がとても可愛いので、よかったら公式サイトをチェック!(突然の宣伝)
[E hyphen world gallery] あさがお柄浴衣


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