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バイキン○ンの成長

バイキン○ンは毎週のように村人たちにいたずらをする。その度にアンパ○チやらカレーパ○チやらでやっつけられ、「はひふへほ〜」と言いながら飛んでいく。どうして彼は学習しないのか、どうして毎週同じことをしてしまうのか、それを今回は考えていこうと思う。

考えられる原因は3つある。

①アンパ○チされる意味を理解してない
② どうすればアンパ○チされずに済むか分かってない
③アンパ○チされる事をそもそも嫌だと思ってない

①アンパ○チされる意味を理解してない

まず初めに大きな要因としては、悪いことをしても"どうして悪いのか"を教えてもらえずにアンパ○チされてしまうことにある。
どうして村人は嫌そうな顔をするのか、どうしてアンパ○チされるのか、どうしてみんな協力して攻撃するのか、バイキン○ンに教えてあげる必要がある。
バイキン○ンはもしかすると、ただただ自分はみんなに嫌われているだけなのかな、と思ってるかもしれない。
あんな人里離れた恐ろしい岩山に引きこもっている理由も見えてきた気がする。
そしてもう一つ、バイキン○ンに教えなければならないことがある。
バイキン○ンはお腹が空くと街へ繰り出し、美味しそうな匂いに釣られて料理人や村人を騙し、料理を独り占めしてしまう節がある。
そこでバイキン○ンに教えるべきは、"騙す"行為と"独り占め"する行為は、人を悲しませるという事だ。
バイキン○ンがアンパ○チされるためには、誰かを悲しませる・怒らせる必要がある。
たまに優しい料理人が、悪いことをしたバイキン○ンにも「一緒に食べよう。みんなで食べた方が美味しいよ。」と促し、バイキン○ンも反省してる様子で嬉しそうに食べる描写がある。
みんなと食べる楽しさは理解してるけど、バイキン○ンの"どこがダメなのか"は理解してないのだ。

②どうすればアンパ○チされずに済むか分かってない

アンパン○ンの世界では通貨は存在しておらず、貧しい空腹の子も無償で助けたり、お手伝いのお返しとして料理を提供したりする。
バイキン○ンも「お腹すいた〜」と泣いていればアンパン○ンが顔を分け与えてくれるかもしれない。
しかし彼は疎外された場所で住んでいるので、それで契約が成立するとは知らない。
私たちはバイキン○ンに、「素直に"ください"って言えば良いのに」と思うかもしれないが、それは私たちがちゃんと教育を受けさせてもらっているからだ。
「お腹が空いていて食べさせてもらいたいので、代わりにお手伝いさせてください」と言えば良いのだ。
そしてアンパン○ンの世界は幸運にも、みんなに美味しいものを食べて欲しいという、無償の優しさを持ってる人が数多くいる。
これで、バイキン○ンに"どうすればご飯がもらえるか"の仕組みについて理解してもらえただろう。

③アンパ○チされる事をそもそも嫌だと思ってない

これは一つの可能性として挙げただけだが、そもそもアンパ○チを不快に感じてない場合は"どうしてみんなパンチしてくるのだろう"と考えることも無いだろう。
世の中には暴力を振るわれることで"この人には自分しかいない"と感じる方や、普段から暴力振るわれることで当たり前のことだと勘違いしてる方や、人が自分に対して怒ることで"自分に関心を向けられて嬉しい"と考える方などがいる。

解決策としては、①のアンパ○チされる理由を伝え、②のアンパ○チされない為にはどうしたら良いかを教え、③のアンパ○チされる事は普通じゃないと知らせる必要がある。
よって、引きこもっている岩山からこちらの世界に連れ出し、みんなと一緒に育つことがベストなのではないかと考える。

(完)

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