オリジナル台本『pain』

※この台本は、Vtuberの夜斗さん(@yato_kagami810)達に演じて頂きました。ありがとうございます♪

フリー台本です。

===台本ご利用にあたって===

大幅な台詞の改変はご遠慮下さい。

著作物ですので、再配布や自作発言などはしないようお願い致します。SNS等で台本のコピー&ペーストもご遠慮下さい。

動画や配信などで使用しても構いませんが、その際には『胡麻団子(@gmdng_zzz)』を明示して頂けますようお願いします。その際は、ついでにご一報頂けると嬉しいです。観に行きます。

練習用として使用する場合は特に連絡は必要ありません。色々試してみて下さい。

詳しいキャラクター設定はありません。自由な絵コンテでお芝居してみてください。

それでは、少しでも楽しんで頂けたら幸いです。


※  M…モノローグ。心の声
      SE…効果音。使わなくても問題ありません

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『pain』


   教室

晃「俺達、別れようか」
香歩「え?……うん」
香歩M「やっぱりこうなった。晃君は私と仕方なく付き合ってくれてただけなんだから、いつかこういう風に振られる日が来ると思ってた」
晃「嫌じゃないの?……俺、香歩が何考えてるかよく分からない」
香歩M「私といてもつまんなかったよね……」
晃「俺、香歩がもうちょっと俺の事好きだったら続いてたと思う」
香歩「……は?」
晃「それじゃ。もう帰るわ」
香歩「何それ。本当に……大好きだったよ……」


   回想・一ヶ月前 放課後 教室

香歩「あ、三井君だ。き、今日こそ話しかけるんだ‼︎……あー、雪弥と話してる。今日もダメかな……」
雪弥「なあ晃、次の体育サッカーだってよ!」
晃「おー!見てろよ俺の殺人シュート」
雪弥「受けて立とう‼︎……あー、俺腹減ったから購買のおばちゃんとこ行ってくるわ」
晃「年上好みだからっておばちゃんナンパすんなよ」
雪弥「えーサヤカちゃん可愛いんだぜ‼︎さっぱりしてるのに女性らしさを忘れない‼︎いいよなー大人の女の人って」
晃「分かったから。はよ行け」

香歩「あ……あの!三井君!あ、えっと、」
晃「ん?ああ尾崎か。何?」
香歩「あ、あの……サッカー部だよね。サッカー、お、応援してる‼︎頑張ってね」
晃「うん、ありがと。尾崎ってサッカー好きなん?」
香歩「あ……う、うん。あ、でも見る方ね!やる方は全然だから」
晃「そうなんだ。じゃあ今度サッカーの練習試合見に来いよ。じゃまたな」
香歩「うん、また……」

回想終わり

香歩「高校に入学して、同じクラスになった時から好きだったんだもん。憧れてたのに……」

SE 教室戸

雪弥「あれ?香歩だけ?晃見なかった?」
香歩「雪弥。……もう、帰ったよ」
雪弥「そっかー。あー、良かったらこれからちょっと付き合ってくんない?」
香歩「え?」


   雑貨屋・レジ横

店員「ありがとうございました」
雪弥「いやー助かったー。流石香歩。姉貴の誕生日プレゼント選んでくれてありがとう。プレゼント選びミスったら姉貴にボロクソ言われるんだぜ。こえーのなんのって」
香歩「あはは……これで大丈夫かな?私の好みで選んじゃったけど」
雪弥「いや自信持てよ!俺一人じゃこんなシャレたの思いつかねぇわ。そもそも雑貨屋って発想が無かった」
香歩「実は私プレゼント選びは結構自信あるんだ」
雪弥「ホント香歩が居てくれて良かったー」
香歩「雪弥の役に立ったなら良かった」

晃「ん?あそこに居るのは香歩と……雪弥か?……クソッ」

SE 足音

晃「おい……何だよ、お前らそういうことかよ」
雪弥「晃、これは」
香歩「ち、違うの、雪弥のお姉さんの」
晃「だから俺と簡単に別れられるんだ。こいつに乗り換える為に」
香歩「ちが……」
晃「お前がそんな最低な奴だと思わなかったよ」
香歩「あ、待って!晃‼︎」
雪弥「もー、あいつ人の話全然聞かねーなー……ったく」
香歩「……」
雪弥「え、泣いてる?えーとえーと……あ!ズタバ行こう!俺あそこの呪文知ってるんだぜ!ト、トールバニラチョコレートソースエクストラホイップダークモカチップクリームフラペチーノ!……だっけ?俺すごくね?」
香歩「……ふふっ、めちゃくちゃ甘そう」
雪弥「そ、そうなんだよ。姉貴のパシリで覚えさせられたやつなんだけど、一回飲んでみたらゲロ甘で天に召されるかと思ったぜ」
香歩「……ありがとう。じゃ、オゴリで」
雪弥「おー‼︎……お?」


   ズタバ店内

香歩「ホントに奢ってもらっちゃった……」
雪弥「たまには幼馴染という名のお兄さんに頼んなさい」
香歩「……」
雪弥「……ああ!やっぱやめやめ‼︎……あのさ。俺、ずるいんだ」
香歩「何の話?」
雪弥「晃と上手く行かなきゃいいのにって思ってた。別れ話の時も隠れて聞いてたし、さっきも本気で弁解しなかった」
香歩「そっか。やっぱり、友達から見ても私達、釣り合ってなかったよね」
雪弥「いやそうじゃなくて‼︎俺、香歩のことが好きなんだ」
香歩「……私なんて好きになっても何もないよ……」
雪弥「だから!もう!卑屈になるなよ!昔はそんなこと言わなかっただろ。晃と付き合い始めてから変なこと言い出したから……心配なんだよ」
香歩「だってホントに好きだったから……嫌われたくなかったんだもん」
雪弥「そんなに無理して付き合うならやめとけよ。傷心に付け入るみたいでずるいけど、俺にしとけよ」
香歩「それは……」
雪弥「返事は今すぐじゃなくていいから。気長に待ってる」
香歩「……」

香歩「あんなに真剣に言ってくれたけど、雪弥の気持ちには答えられないよ……」

   教室

香歩「お、おはよ……」
晃「……」
香歩「……」
雪弥「おはよう香歩!」
香歩「おはよう」
雪弥「あー、やだやだあんな陰険な奴。香歩はなんも悪いことしてねーのにな」
香歩「ゆ、雪弥声大きい……」
雪弥「あ!香歩、昨日姉貴の誕生日プレゼント選んでくれてサンキュな。超喜んでたぜ」
香歩「ホント?……良かった」
雪弥「あ!俺昼飯忘れた!購買のおばちゃんをナンパしてくる。ついでにパン買ってくる」
香歩「おばちゃんのナンパがメインなの?」
雪弥「ふっ。俺は年上キラー!はははははは……」
香歩「ああいう所はアホだなー……」

晃「……香歩」
香歩「え?」
晃「昨日は、悪かった。誤解してたみたいで」
香歩「ううん……」
晃「俺、雪弥にずっと嫉妬してたんだ。幼馴染で仲良さそうで。俺にはいつまで経ってもあいつと話してるみたいなノリで話してもらえないから」
香歩「そ、それは…素を出すと恥ずかしいし、馬鹿だと思われたくなくて……」
晃「その、もう一度やり直させて欲しい。香歩が良かったらだけど……」
香歩「う、うん!もう、自分を隠さないから……覚悟しててね」
晃「望むところだ。俺だってもう遠慮しない」


   購買部

雪弥「なーサヤカちゃーん、俺頑張ったよー。頑張ったよなー?」
清香「よしよし頑張った。コロッケパン一個オマケしたげるから、泣くな」
雪弥「泣いてねーよー。……あーあ、身を引くのってつれぇなー」
清香「……学校終わったらうちの店に来な。裏メニュー出してあげるから。そこで好きなだけ泣けばいい」
雪弥「いやんサヤカちゃんもっと好きになっちゃう」
清香「それは知らん」


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