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1*ひととび

バルアトルケものがたりⅣ*1

アリィの家で地図を見て場所を確認し、仕度を終えて5人は海岸へ行きました。海岸に着くとスカイはまた大きく息を吸い込み、すこしずつ吐いていきます。今度はだんだん体が大きくなっていきます。元の大きさにもどったスカイは体を横たえました。

「さあ、私の背中に乗ってください。」

スカイにうながされて、3人は背中にのりました。アリィが一番前、その後ろにセオナルド、ピリルの順番です。ルシスはスカイの鼻さきにちょこんと乗っています。

「しっかりつかまってくださいね。」

スカイの声に3人はスカイの背中の背びれにしっかりとつかまりました。

スカイは立ち上がり、つばさを大きく開き小さくつばさをふるわせました。3人は体が羽ばたきにあわせて揺れるのを感じて、ますますしっかりと背びれにつかまりました。セオナルドは飛ぶところをみていようと細く目を開けていました。砂が舞いあがって小さな竜巻のようです。

スカイは3人がしっかりつかまっているのを確認したあと、大きくはばたきました。

バサッ!バサッ!バサッ!


とたんに目の前が風のせいで何も見えなくなりました。

「はい。着きましたよ。目を開けてください。」

スカイの声に周りを見ると、そこは見慣れたセオナルドの森の奥の奥でした。


「あっという間だったね!飛んでいるところを見る暇もなかったよ!」

ピリルはスカイの背中から降りて言いました。

「だから言ったでしょう?心配ないと。さて、小さくなりますか。」

スカイは笑っています。そして小さくなりました。


「じゃあ、まずりんごの木を見にいこう。セオナルドの家に行く途中だし、ちょうどいいよね。」

ピリルが言い、5人は歩き出しました。










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