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【ゴルフ】軽いクラブのワナと解決策~いつでもスコア80台への道#9~

橘です。90台でラウンドできても80台のスコアが出せないアナタに金言をお届けする本コラム。今回は私の先輩が陥った「軽いクラブを使う」ことで起ったことと、その解決策について、ちょっとマニアックにお話させてください。

先輩、ドライバーの飛距離250Y!

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先輩のスコアはいつも90~95をうろうろ。基本的な技術はあるのに、なかなか80台のスコアに到達出来ずにいます。でもドライバーの飛距離は約250Y前後。スコア90台のアマチュアとは思えない。正真正銘の飛ばし屋さんです。使用しているギアはテーラーメイドのM5、シャフトはツアーAD VR6S。SIMシリーズが発売される直前、マークダウンした瞬間に購入されたそうです。重量は311g、バランスはD4。絵にかいたような飛ばし屋向けクラブです。ご自身でもびっくりするぐらい飛ぶため、3Wも買い足したぐらい。

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すっかりテーラーメイドのクラブにハマった先輩。やはりSIM2がリリースされる前後でマークダウンしたSIM MAX レスキューの3番と4番も購入されました。シャープな顔つき。いい。うらやましい。シャフトは純正カーボン。TENSEI BLUE TM60。シャフト重量は62g、クラブ重量は339g、バランスはD1です。新しいクラブを安く買った先輩はウキウキ。そりゃそうだ。いいクラブだもん。ところが・・・。

先輩、チョロ連続、なぜ?!

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先輩がクラブを購入したのは、2021年の新春。いつものように、私たちのホームコースであるリバーサイドフェニックスゴルフクラブで練習ラウンドを行います。

やってきました。in17番ホール。バックティだと約430Yですが、先輩は逆風のなか230Y飛ばしました。セカンドショットはSIM MAX レスキュー3番の出番。当たりが良ければ200Yピッタリでパーオンです。ところが残念。ボールの頭を叩いてのチョロ。まぁ慣れるまでに時間が必要ですよね。

残り200Y

季節は一気に進んでGW明け。芝も育ちゴルフ場がキレイなグリーンに包まれる最高のシーズンとなりました。写真はout6番。480Yと短めのパー5。先輩のドライバーはあいかわらず絶好で、この日はフォローの風に乗り、260Yのビッグドライブ。追い風ですから、SIM MAX レスキューの4番で200Yは軽く飛ぶはずです。しかし、またしてもチョロ。60Yほど転がって止まりました。

先輩「おかしいなぁ。練習場ならもう少し打てるのになぁ。これ(SIM MAX レスキュー)、全然使えないなぁ・・・」

5番アイアンでも180Yは余裕で飛ばす先輩。いよいよSIM MAX レスキュー をセッティングから外すことを考え始めたようです。いったい何が悪かったんでしょうか?

軽いクラブで陥るワナ

私は単なるゴルフが好きなサラリーマンに過ぎません。しかも窓際族です。そんな私でも、少しだけゴルフとクラブについて語れます。プロではないこと前提で提案申し上げます。先輩の使ってるSIM MAX レスキュー、全体のフローのなかで、突出して軽すぎる。ただそれだけなんです。

私は以前、シャフトの硬さやクラブ重量にこだわるべきだという記事を書かせていただきました。

この記事でも紹介しているサイト「ゴルフクラブ数値.com」で提供されている表に、先輩のクラブの数値を記入してみたんですね。もちろん先輩のクラブすべての振動数や重量を測ることはできませんので、サイトなどで紹介されている重量を拾って埋めてみただけです。

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右にある2つの点は、ドライバーとスプーン。中央の2つはSIM MAX レスキュー。左は先輩のアイアン。キャロウェイのApex(シャフトはNS Pro950GH)です。やっぱりです。ドライバー・スプーン・アイアンは「やや重い」のに、SIM MAX レスキューだけ「かなり軽い」。

これだけ重量差があるとクラブを振るタイミングが合いません。一般的に軽すぎるクラブを振ると手元が浮いてしまい、ボールの頭を叩くそう。レスキュー、いわゆるウッド型ユーティリティを使うのは、ティーショットを打ったあと。セカンドショットです。なおのこと、この症状が出やすいシーンですよね。練習場で打てるのは、同じクラブで何度も振るから自然と人間のもつアジャスト能力が働いているだけなんです。

80台を狙えるレベルになるとクラブについても多少の知識を持つようになり、ツアーADアッタススピーダーといったシャフト専門メーカーのアイテムに興味が湧いてきますよね。でもこれらメーカーのシャフトを挿したクラブはある程度の重量があります。だからユーティリティが一般レベル向けの既製品だと、思いもしない重量差が生まれてしまい、使えないギアになってしまうんです。今回の例はまさしくこれに該当するあるあるなんですね。

鉛をグリップの下に貼って重量アップ

予算に余裕があれば、工房でリシャフトしたいところです。でも先輩はマークダウンしたクラブを買っただけで、SIM MAXのヘッドを使うことにそれだけのこだわりがあるわけではない。といって買い替えるのもちょっと。そういう場合にやるべきは、鉛を貼って重量感を変えることです。

グリップの下にべったりなまり

かつて私はアイアンのシャフトをカーボンにリシャフトしたことがありました。しかしどうしても重量感が欲しかった。リシャフトしなおすのはさすがに予算的に厳しいので、市販されている鉛をグリップの下に貼ったんです。それも相当な量。たぶん10gぐらい貼っていたような気がします。

なまりをはろう

これだけ鉛を貼ると、バランスにも影響がでるのではないか? そこで馴染みのショップさんにあるバランス計を借りて計測もしました。

バランス

そしてバランスに影響が出ているようであれば、ヘッドの下に鉛を貼ればいい。

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ちょっと分かりにくいですが、私も4本のユーティリティのヘッドにたっぷり鉛を貼ってバランスをD1.5に調整しています。というか、鉛を貼って調整していないクラブはパターだけ。

先輩の場合、本来あるべき重量まで30gほど差があるので、鉛だけでは調整しきれない可能性があります。しかしあくまで一般論ですが、バランスが増えると全体の重量を重くシャフトが硬く感じるそうです。だからシャフト側に12g程度、ヘッドに4g程度鉛を貼りバランスをD2ぐらいにすることで改善する可能性だってあります。少なくとも今のままでは、どんなに一生懸命練習しても、コースで使えるクラブにはなりません。

アナタがもし、特定のクラブだけ上手く打ててないのであれば、まずクラブの重量を測って表に落とし込んでみてください。きっと重量のフローが適切な状態とはいえないと思います。そして鉛で調整してみてください。同じクラブとは思えないぐらい、改善するかもしれませんよ。

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橘ダイスケのマガジン一覧

一度100切りを達成しても、毎回100切りとはいなかいアナタのために、クラブセッティングや練習方法、マナー的なことからコース・マネジメントまで、さまざまな角度からご紹介している橘のメイン・マガジンです。

スコア80台達成となるとちょっとした工夫が必要になってきます。ただし技術的に90台で回れているのであれば、ほぼコース・マネジメントで80台は可能と思っています。上記マガジンを卒業された方はこちらをご覧ください。

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最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。私自身は単なるサラリーマンゴルファーでしかないのですが、アマチュアなりに気が付いたことについて、書かせていただいております。引き続きのご愛顧、よろしくお願いいたします。

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