一人勝手に回顧シリーズ#アルフレッド・ヒッチコック編(12)#救命艇/いわゆる一つの密室劇
第二次世界大戦中、イギリス🇬🇧に向かう客船が、ドイツ🇩🇪のUボートに撃沈される。小さな救命艇に、ファッション・ライターのポーター(タルラ・バンクヘッド)が乗っている。そして、次々に乗員らが助けを求めて来る。まず、機関室員のコバック、次に、若い従軍看護婦アリス、無線室員スタンリー、極右の実業家リットンハウス、脚を負傷したガス、次いで、船室係の黒人スチュワードと、死んだ赤ちゃんを抱いたイギリス🇬🇧婦人ヒグリー。
更に、商船爆破のあおりで沈没したUボートの乗組員🇩🇪ウィリーが、救命艇に泳ぎ着いたところから、ストーリーは、動き出す。
敵兵のウィリーを助けるか否かで、船中の意見が分かれるが、ウィリーは、救命艇のカジを取れることが分かる。その後、ヒグリーは、海に身を投げる。また、船の帆がポーターのタイプライターを引っ掛け、海へ落とす。更に、ガスの右足の負傷は重く、ウィリーが片足切断の手術を施す。なお、ドイツ兵ウィリーは、密かに方位磁針🧭と飲み水を持ち、救命艇をドイツ🇩🇪の補給船の方に導いていた。それに、ガスは気付くが、みんなが寝ている間に、ウィリーにより、海に投げ入れられてしまう。そして、ウィリーは、皆には、ガスが自ら入水したと伝える。
嵐が来襲する。ウィリーは、突如、英語を話し始める。元々、話せるのを隠し通していたようだ。船の帆が折れる。
ウィリーのウソを見抜いた皆んなは、ウィリーを袋叩きにし、海に投げ入れる。
空腹な皆は、ポーターのカルティエのブレスレットを餌に、釣りを試みる。大きな魚がかかるが、遠望していたジョージが、船を見つけ、一同は、釣りの手を緩める。
連合軍の艦船が近づき、救援のボートが出されるが、近くで引き返していく。激しい砲撃が始まり、ボートも被弾する。
また若いドイツ🇩🇪兵が、助けを求める。拳銃で皆を脅すが、一同団結して、銃を奪い、ドイツ兵を海に投げ入れる。
砲撃が止み、また連合軍の艦船が近づいて来る。
舞台を、狭い救命艇の中だけに絞った野心作である。
登場人物が多く、雑多なイメージであり、空間的な広がりがなく、空想力が働かない。
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