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かみさまからのおくりもの

あかちゃんが うまれるとき かみさまは ひとりひとりの あかちゃんに おくりものを くださいます。
かみさまからの おくりものは てんしが はこんでくるのです。

『かみさまからのおくりもの』ひぐちみちこ
こぐま社

最近、この絵本のことをよく思う。
かみさまからおくりものを
もらっていたんだ、って。

時間が少しでもあったら、やりたいこと。
わざわざ「やりたいことリスト」になんて
書き出さなくたってやっていること。
やらずにはいられないこと。

絵をかく
ピアノをひく
縫い物をする
うたう
おどる ...…
やってみたいと思う。
やってみたいだけでやっていない。
こんなことを、ささっといつの間にか
できてしまうひとたちを
いいなあ、うらやましいなあ
と思っていた。

そう思っていたけれど。
そういや私は
言葉を文章を書きはじめるよな、
と思って。

ひとりひとりに
やらずにはいられない
好きなことがあって。
好きなことが似ている場合もあるけれど、
ひとつとして同じ好きなことはない。
書くのが好きなひとだって、
書きたいことはひとりひとりちがう。

それぞれに表現する方法が
与えられているのだろうな。

私は書いて表現したい。
どう表現したらいいか、
していったらいいか、
なやむけれど、
書き終えた時は
しあわせに、ちかい気持ちになる。

やりたいからやる!
これにつきる。
うまいもへたもない。
そうして、いつの間にか
自分の心を満たすことができる。

ひとりひとりにおくりものが
かならずある。
だから生きていける、とも言える。
なんて、すばらしいおくりものなんだ。
かけがえのないもの。

絵本の最後。
子どもたちが空に向かってさけぶ。

「かみさま すてきな おくりものを ありがとう」

ひとりひとりに
おくりものがちゃんとあるんだ。