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プリミティヴで見えない言語


この本を読んで わたしは初めて気づいた
文章はシンプルで わかりやすく
豊かな気持ちに させてくれるものがいい

そばにおいて  ただパラパラと めくり
その時の気持ちに合ったものを  眺めて
ふと  インスピレーションを いただくようなもの
そういう風でありたい  わたしの表現するものも

伝えようとすればするほど こぼれていく
だから好きなように書けばいい

わたしはわたしが好きなんだ
誰よりも何よりも大切なことは
自分にやさしくなれること
そうすれば生きる世界そのものがやさしくなる

そしてその本には絵が少しあって
音楽が聞こえてくるようなものがいい
こころがゆったりするような

なみだがにじんでくるような
ほんの少し口の中が甘くなるような

そのあとは あなたが笑えるような

言葉が生まれる前には 何があるの
わたしはそれを大事にしたい


そんな風にさっきまで思っていた。プリミティヴで見えないこころを感じさせてくれた黄色い本。

それから私はおもむろにテーブルのシュガーポットの角砂糖を取りだしてスプーンにのせ、リキュールを少しだけ垂らした。片手でマッチをすって、そっと角砂糖に火をつける。青い炎が揺れて部屋中に甘い香りがただよう。こんなことするのは久しぶりだなと思う。青い炎が消えそうになるまでじっとみつめた。その色はときおりミドリがかったり、キイロっぽくなったりする。だんだん消えそうになるのを見計らって目の前のエスプレッソにそのままポトンと落とした。ただ、ぐるぐるかき混ぜる。

自分でありたい。
望むのはそれだけだ。
誰かの人生を生きようなんてみじんも思ってはいない。

書いている時の内なる世界は、静寂と穏やかさに満ちて平和そのものになる。

あとは思考を監視し感性を優位にするだけだ。それは意外にカンタンにできる。その場ですぐにしあわせになることだって。
書くことの中にこそ、生きがいのエッセンスがあり、やめられない。そこに輝きを感じている。      


ここまでお読みいただきありがとうございました。

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