見出し画像

日本ダービー2022 回想録

 2019年に生を受けたおよそ7500頭のサラブレッド。その頂点を決める競馬の祭典 日本ダービー。僕はその日、レジェンドの神髄を見た。武豊いう男が30年以上にわたって”競馬界のスター”と呼ばれ続ける所以を思い知った。目の前にあるチャンスを掴み取り、確実に結果を出す。真の伝説とは、積み上げるもの。それこそがスターの条件。そのことを結果で示した。
 勝ったのは3番人気 ドウデュース。ダービーでの実績の乏しいハーツ産駒にして、弥生賞、皐月賞と連敗し、本質的にはマイル馬と目されていた馬での勝利。まさにダービーの勝ち方を知り尽くした彼だからこそできる神業だ。20代、30代、40代、そして今回。50代にしてダービー6勝目を挙げたわけだが、レジェンド武豊なら、60代でも勝つのではないかと本気で思わされる勝利だった。
 そしてダービー馬 ドウデュースは凱旋門賞への直行が決定。武豊とキーファーズの夢を叶えるべく、名実ともに”日本総大将”となった。
 かつて武豊が、その二つ名を冠した名馬 スペシャルウィークと共に海外からの強敵を退けたジャパンカップの感動を、再びロンシャンの地で魅せることができるか。日本の、そして世界の競馬史に彼らの名が刻まれるべき未来に期待したい。

 話は変わるが、僕の本命 マテンロウオリオンは、残念な結果にこそ終わったものの、故障馬の多い変則二冠の道をよく無事に切り抜けてくれたと思う。今後とも、マイル路線での活躍に期待したい。
また、同厩舎・同冠名のマテンロウレオは骨折。重賞を勝った素質馬だ。じっくり休んで復活の日に備えてほしい。
 他にも、二冠牝馬 スターズオンアース・皐月賞馬 ジオグリフは骨折。
皐月賞 ダービーともに2着のイクイノックスは脚部不安を発症など、今年のクラシック組は故障が多いように思える。高速化の代償か。彼らの無事復帰を祈る。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?