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本人が知らないトレード報道。ダルビッシュ投手が不思議がる「システム」の中身は

シカゴ・カブスのダルビッシュ有投手がサンディエゴ・パドレスにトレードされることが決まったとMLB公式サイトで発表された。そんなニュースが瞬く間にアメリカでも日本でも多くのメディアで速報されました。

ところが、ダルビッシュ投手本人は聞いていないそうです。

結論から述べると、このトレード話は現在のところは伝聞に過ぎません。元のネタはESPNのジェフ・パッサンと言う有名な記者が「ある筋」(Sources)から聞いたという話をツイートすると、それを他の米国メディアが相次いでとりあげ、日刊スポーツなどはその伝聞をさらに拡散したのに過ぎないのです。

日本のメディア記事ではよく「MLB公式サイトが伝えている」とあたかも公式情報のように報道しますが、その記事もよく読めば(と言うより記事のタイトルに)「ある筋」(Sources)からの情報だと但し書きがしてあります。

自分がしている仕事のタネを明かすようですが、日本のメディアがMLBに関する話題で速報ニュースを流すときは、大抵はこのような流れです。

つまり「ある筋」からの情報を有名記者がツイートする → それを米国大手メディアが拡散する → 日本のメディアがそれを翻訳するってことですね。けっして、日刊スポーツとかがスクープしているわけではありません。

MLBの最新情報をいち早くキャッチしたい人は、ヤフー・ニュースより、MLB公式サイトより、上のジェフ・パッサン(ESPN)とケン・ローゼンタール(The Athletic)って2人の記者のツイッターをフォローするのが一番です。

https://twitter.com/JeffPassan?s=20

https://twitter.com/Ken_Rosenthal?s=20

今回のトレード話が本当なのかは分かりませんし、彼らの言う「ある筋」がどんなものなのかも分かりません。それでも、この2人が発信するMLBに関するあらゆる情報は、すぐに上のルートを辿って、数時間後には日本のメディアにも載ることになります。


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