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まねるから良好な関係になるのか、良好な関係だから似てくるのか。

しゅんしゅしゅんです。

ビジネスでもプライベートでも使える、王道の心理テクニックとして有名なミラーリング。

僕はこのミラーリングについて3つほど勘違いしていました。

ミラーリングとは…
鏡のように相手の仕草や動作を真似するテクニックです。たとえば、「相手が笑ったら、こちらも笑う」「相手が飲み物を飲んだら、こちらも飲む」「相手が足を組んだら、こちらも足を組む」「相手が眉をひそめたら、こちらも眉をひそめる」など。表情や動作を相手と同じ状態にすることで、無意識化で相手に「この人とは馬が合うかも」と思わせ、心の距離を縮める手法。

ミラーリングが有効な理由は、心理学でいわれる「類似性による親近効果」が生まれるからです。類似性の親近効果とは2つの意味をもっています。【1】人は自分と共通点がある人には、心がオープンになり、親しみを感じやすい【2】良好な関係の二人は、同じ動作をする傾向が高くなる

【勘違い①】ミラーリングで真似するのは仕草・動作だけだと思っていた

「相手がグラスを持ったら、自分もグラスを持つ」
「相手が足を組んだら、自分も足を組む」

ほんまにそんなことに効果あんのかいな?必死に媚びている感じが嫌。どうにかして取り入りたいって感じがあさましい。

って思ってました。

しかし、どうやらミラーリングの捉え方がせまかったみたいです。

勘違いがなくなったいま、ミラーリングは最強だと思ってます。100%の手のひら返し。王道はなめたらいかんです。王道は王道たる理由があるから王道なんですね。

ミラーリングにも種類はさまざま。真似する対象は、仕草・動作だけでないんです。声のトーン、会話のスピード、相手の感情、発したワードも対象なんですね。

あああ、これだったらわかります。

声のトーン、会話のスピードの波長があっている。感情として共感している。相手が面白いアイディアを思いついたら、一緒になって面白がる。悲しんでいたら一緒になって悲しむ。喜んだら一緒になって喜ぶ。驚いたら一緒になって驚く。

そりゃあここち良いです。

発したワードを真似する(同じ言葉を使う)のも、営業のキホンです。

例えば、商談中に、先方の社内用語と同じワードを意図的に使う。お相手が営業職のことを渉外職と呼ぶのなら、こちらも渉外職と呼ぶ。お相手が上司のことを「〇〇室長」と呼ぶのなら、こちらも「〇〇室長」と呼ぶのです。

先方に提案する企画書のカラーは先方の会社のカラーを使う。こんなのも広義ではミラーリングです。

ひっかかりがなくて、なんだかここち良い

ミラーリングで目指すのはこれですね。

【勘違い②】ミラーリングは相手に取り入るために行うものだと思っていた

というよりは、相手に取り入るためにミラーリングすると思っている限りは、失敗するだろうなということが分かりました。

まねるから良好な関係になるのか、良好な関係だから似てくるのか。これは鶏と卵のような話で、どちらも正しいと思うのですが、スタンスとして後者の感覚がいいです。

そして「まねる」という言葉が良くない。「まねる」ではなく「合わせる」が正しいと思います。興味と敬意をもっているからこそ「合わせる」という感覚です。

相手に興味をもって観察する。

すると相手の言葉・ペース・感情・考え・価値観がわかる。

相手に敬意を払うからこそ、相手の言葉・ペース・感情・考え・価値観を大切にして、こちらも合わせる。

無下に否定せずに受け容れる。こちらの言葉・ペース・感情・考え・価値観を押しつけない。

結果として、動作や仕草までもが調和していく。

ミラーリングは結果として得られるもの。けれど最初くらいは少し意図的に合わせてみよう。そのくらいで考えるのが自然でよさそうです。

真似するのではなく、合わせる。
取り入るのではなく、相手を尊重して大切にする。

こう考えると、ミラーリングしたくなってきませんか?

【勘違い③】まずは仕草から真似するものだと思っていた。

「明日からでもすぐに実践できるのは、仕草や動作を真似することです」と多くの本やネット記事で言われています。

僕は反対。

仕草や動作を真似することのほうが実は難しいからです。というか、大切なことがおろそかになります。

相手があごを触ったら自分もあごを触る、お茶を飲んだらお茶を飲む、首をかしげたら首をかしげる。こんなことを気にしていたら「相手が話している内容」に意識がおよびません。本末転倒です。

意識を集中して傾聴をするならば、仕草や動作を真似する余裕などないはずです。呼吸やまばたきまで合わせるなんて上級テクニックはもってのほかです。

ミラーリングは順番が大切だと思います。

相手の話を傾聴するからこそ、感情・ワード・会話のペースへのミラーリングができる。そのミラーリングにより信頼関係が生まれてくるからこそ、結果的に仕草まで似てくる。

そう考えるのが自然です。

意図的にミラーリングすることと、結果として得られるミラーリングに分類するといいですね。

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