ホームアローンの影響で地下室を泥棒抹殺部屋に改造した話
ごいちです。(ブログやってます)
・・・マコーレ・カルキンを知っているか?
今の10代は知らないだろうが、私の世代はホームアローンに熱狂した時代があった。
ホームアローンを知らない方のために説明すると、親が外出して留守番することになった子供が、留守中に侵入しようとする泥棒たちを、仕掛けなど自作してあの手この手で撃退するというストーリーだ。
シンプルながらお笑い・感動・ハートフルと要素が詰め込まれており非常に面白い作品です(まだ観ていない方是非観て下さい)
当時私はこの映画にかなり影響を受けていた。
「あぁ~・・・泥棒来ないかな~~」
と不謹慎すぎる妄想までしていた。
そんな私に訪れた千載一遇のチャンス
ある時、家族で長期旅行に行くことになった。
自動車でロマンチック街道を横断するという。なんとロマンチックな話。
だがその時の私は「留守中に泥棒が入る。絶対に撃退しなければ・・・」と、泥棒撃退のことしか頭になかった。
もちろん旅行には同行するが、留守中に泥棒が入ってもいいように万全の準備に努めようと考えた。
泥棒の進入路は、庭から地下室に繋がっている窓。
これしかない!
そこで窓を割って飛び降りた時に足を痛めさせて泥棒のメンタルを破壊するために、床にマキビシ代わりの画鋲を撒いておいた。
それだけでは当然足りないので、窓を割らずに開けた際に、窓裏の鍵の回転に合わせて扇風機が動き紙吹雪が舞う仕組みを取り付けておいた。
それでも当然足りないので、ミニ四駆を数台威嚇用に置いておき、更にバリケードとしてトランポリンを地下室に入る扉に立てかけておいた。
・・・これで完璧だ
ちなみに親はというと宝飾品類を炊飯器にしまうなど万全の準備を整えていた。
本当に泥棒が入った。
家の扉が開いていた。
・・・泥棒が入ったのだ。
ワクワクしながら地下室を見ると、何の変化もなかった。
泥棒は玄関から家に入ったようだった。
地下室のギミックは何の役にも立たなかった(今思うと、画鋲なんて、靴履いてたら何も意味ない、とかそういうことを考えることすら無意味だった)
炊飯器の中の宝飾品は、全て盗まれていた。
家の資産っぽいものは全て漁ったようだった。家主がいないのだから当然だ。それにしても、何故、旅行に行くことがわかっていたのだろうか。
その日を境に、ホームアローンのことを考えることをやめた。映画のようにうまい話は現実にないのだ、と・・・そこまで理解したわけではないが、幼心に、あぁ、現実って結構キビしいんだなあ。
といったことを感じた覚えがある。
ところが、つい昨日、急に観たくなってしまった。
この心の変化はなんだろう。
なんとなくだが、この「なんとなく」はどこから生まれているんだろうか?
あの頃よりも、現実の厳しさを知った今になってようやく、虚構の甘さに堪えられるようになったのかもしれない。
なんだか、懐かしい・・・。
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