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【詩】此処/先

此処/先

みずの先へ
行きたがる
つま先
消失点を見ようと
彼方(去ってから皆近しい)
光の網目を辿っていく

際を歩くたび
砂が入りこみ
足裏を刺し
その痛みに 立ち止まる

みずのくびれに逃し
波の音のふくらみに消え
貝と空の話に耳澄まし
此処にも 此処から 此処が
始まって
帰って
青の先まで 
歩いてゆく

始まりも終わりも此処に網目を辿る青のひかりの




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2024.2.3

今日は、エミューの会にて吟行。
久しぶりに、詩を批評の場へ。
最後一行は短歌なので融合詩形式。