【LAA】WBC出場選手名鑑
みなさんこんにちは!Kengelsです。
ついにWBC開幕まで1ヶ月を切り、先日大会出場選手が発表されました。
エンゼルスとその傘下からは、20名の選手がWBCに出場予定です🔥 (ただし、出場の可能性が下がる指名投手枠の4名を含みます。)
以下がそのリストです↓
あまり聞き馴染みがないであろう選手から、大谷やTroutという球界が誇るスーパースターまで、選手の所属レベルや実績に関係なくみな同じ土俵で戦うというところもWBCの魅力だと思っているので、あえてレベルはごちゃ混ぜで、国別に紹介していきます!
19名となるとやはりボリュームがあるので、名鑑という名前の通り、下の目次から飛んで、知らない選手や気になった選手を適宜見ていくといった図鑑的な読み方を想定しています。
(もちろん通しで読んでいただいてもとても嬉しいです!が、長いです笑)
それではいきましょう!
イタリア代表(A)🇮🇹
David Fletcher (INF, 28)
まずはプールAから。最初はFletcherです。
短縮シーズンを除くと2018年のデビュー以降4年連続でOAA+8以上を記録しているように守備の安定感はMLBでも上位です。(※OAAとは、平たく言うとその選手が平均と比べて何個多くのアウトを取れたかを表す指標です。)
打撃はパワーレスな一方、コンタクト能力が非常に優秀で、「パワーはあるけど三振が多い」というメジャーリーガーのステレオタイプとは対極にいる存在です。下の動画のように、顔の高さほどある球をヒットにするのを見たことがある方もいるのではないでしょうか↓
昨季は怪我で不振に終わりましたが、WBCでは完全体で活躍できるのか、注目です!
Glenn Albanese (RHRP, 24, AA) ※DPP
2021年のドラフトではエンゼルスが20巡目まで全員投手を指名して話題になりましたが、Albaneseはその15巡目で指名された投手です。
昨季はA+で好成績を残した後AAでも投げており、15巡目指名にしては順調に階段を登っています。
2mに達する大柄な身体を有していて、大きく曲がるカーブが特徴です。
パナマ代表(A)🇵🇦
Jaime Barría (RHP, 26)
昨季はエンゼルスで主にロングリリーフとして稼働し、期待値を表すxERAは4.11だったものの、防御率は2.61と好成績でした。
フォーシームとスライダーは痛打されがちだった一方で、シンカーとチェンジアップではゴロを量産し、打球角度はそれぞれ11°と5°、被打率はそれぞれ.106と.114をマークしています。この2球種の使い方に注目してみるとおもしろいかもしれません。
ここまでがプールAでした。続いては1次ラウンドから東京ドームで戦うプールBです!
日本代表(B)🇯🇵
大谷翔平 (TWP, 28)
直近2シーズンで、打ってはHR80本 OPS.918、投げては防御率2.70と異次元の成績を打ち立て、MVP投票ではそれぞれの年でAL1位(満票)、2位でした。足も速く、左打者であることも相まってホームから1塁への平均到達タイムは昨季メジャー1位でした(4.09秒|min. opportunities:75)。
また、彼の野球へのひたむきな姿勢は誰もが知るところで、多くの人から愛される所以の一つではないでしょうか。WBC日本代表として優勝に向かうモチベーションも高そうで、前回大会から6年経った今、彼がどのように侍JAPANを引っ張っていくのか目が離せません!
オーストラリア代表(B)🇦🇺
Aaron Whitefield (OF, 26, AA)
昨年はAAでの出場が中心ながら、メジャーにも一時期昇格しました。ちょうど5月にReid Detmersがノーヒッターを達成した頃です。
安定した外野守備と、毎年30盗塁前後記録している足に定評がある選手ですが、昨季はAAでバランスの良い打撃成績を残しました。メジャーレベルではまだ1本もヒットを打てていませんが、WBCでは走攻守揃った活躍に期待したいところです。
中国代表(B)🇨🇳
Alan Carter (RHP, 25, ROK)
シンガポール出身ですが、母親が中国出身のため資格を持っています。
プロを志し、つい先日エンゼルスとマイナー契約を結ぶに至りました。一番下のルーキーリーグからスタートします。
95マイル超えで彼の球ほどカットするフォーシームはメジャーでも珍しいらしく、加えて落差の大きいスプリット、スライダーをコンパクトなデリバリーで投げ分けることが下の動画からも見て取れます。
アマチュア時代の成績を見ると奪三振率の高さが目を引きますね。まだ未知数な部分も多いですが、勢いのある球を投げており今後が楽しみな存在です。
以上がプールBです。続いてプールCです!
アメリカ代表(C)🇺🇸
Mike Trout (OF, 31)
昨季も怪我による離脱があり規定打席にわずか3及びませんでしたが、40HRを放ち、OPS.999をマークしました。
2011年のデビュー以来、6159打席を数えるキャリアながら、通算打率.303、OPS1.002という超高水準を維持しています。
この殿堂入りでさえ容易く見えてしまうような成績にもかかわらずポストシーズンには通算3試合しか出場できておらず、大舞台での彼の活躍を渇望するファンも多いのではないでしょうか。WBCという昂揚の中で、アメリカ代表キャプテンとして躍動する彼を心待ちにしています。
Aaron Loup (LHRP, 35)
3/11(日本時間)、 Brooks Raley(NYM)のかわりに、代表入りが決定しました。
90mphそこそこのシンカーに、カッターとチェンジアップを低めに集め2021年は防御率0.95という好成績を残しましたが、エンゼルスでの初年度となった昨季は期待されたほどの成績を残せていません。
2021年にRun Value-13を記録したシンカーは2022年には球速が1.2マイル、回転数が80回転落ち、シンカーでの奪三振率は前年の27.5%から15.1%まで落ち込みました。
一方Hardhit%上位22%、Barrel%上位23%と長打を抑える力は未だ健在で、アメリカ代表では安定した投球を見せてほしいところです。
メキシコ代表(C)🇲🇽
Patrick Sandoval (LHSP, 26)
ここ2年、頼れる先発の柱へと成長しました。大谷選手に続いて、エンゼルスの先発2-3番手を担う予定です。
フォーシームの質は良くないとされるもののスライダーをはじめとする変化球が一級品で、チェンジアップは奪三振率40%を誇ります。
与四球の多さに課題があり、四球から崩れてしまうことも少なくなくなかった一方で、ハードヒットを抑えることができています。メンタルコントロールにも改善の余地はありそうですが、どんどん頼もしくなってきている印象です。
彼の変化球と、闘志溢れるピッチングスタイルに注目です👀
Gerardo Reyes (RHRP, 29, AAA)
2020年TDLにJason Castroの対価としてエンゼルスにトレードされましたが、トミー・ジョン手術を受け2021年は全休でした。復帰後も速球は平均96マイル台と手術前に劣らぬ速さまで戻り、昨季はAAAでまずまずの成績を残しました。
与四球が多いのがキャリアを通しての課題ですが、サイドスローのアームアングルから力強い速球とスライダーを投げ分けて高い奪三振率を記録し、ポテンシャルを覗かせています。かっこいいフォームにも注目です👀↓
コロンビア代表(C)🇨🇴
Gio Urshela (INF, 31)
今オフにエンゼルスにトレードされました。
高打率&ハイコンタクトである程度長打も放てるバランスのいい打撃と、内野どこでも守れるユーティリティ性が持ち味の選手です。
OPS.800後半、wRC+130台という2019-
20のレベルまではここ2年至っていませんが、それでも打線の厚みと守備起用の柔軟性を大きく変えられる選手でしょう。
また、昨季のOAAは-5ですがDRSは+4を記録しています。WBCでは攻守に活躍を見せられるでしょうか。
Gustavo Campero (C, 25, AA)
2020年のルール5ドラフト(マイナーリーグ・フェーズ)でヤンキースから獲得しました。身長が170cm前後と、野球選手にしては小柄な選手です。
2021年のWBSC U-23ワールドカップ(※若手選手向けの国際大会)にもコロンビア代表として参加しており、打率.571でMVPを獲得しました。
しかしエンゼルス傘下での2年目となった昨季はDevelopment Listに何度も入り、ほとんど出場がありませんでした。元は高打率の選手でしたが、所属階級の上がったここ数年は率が残せなくなってきているので、再起に期待したいです。
イギリス代表(C)🇬🇧
D'Shawn Knowles (OF, 22, A+)
大谷選手と同じ年の、2017-18の国際FAでエンゼルスと契約しました。入団時の評価は高く、2019年から21年の公式プロスペクトランキングでも毎年エンゼルス傘下10位以内に入りました。
2021年にシングルAで苦戦して評価を落としたものの、昨季同じシングルAでOPS.878の好成績を残したため前進したといえそうです。
ベストツールはRunで、2021年に31盗塁、22年に22盗塁を記録しています。
所謂素材型と言われるタイプだと思いますが、まだ22歳ですし、高い身体能力を野球の成績に繋げるチャンスはありそうです。
ここまでがプールCでした。最後に競合ひしめくプールDになります!
ベネズエラ代表(D)🇻🇪
Luis Rengifo (INF, 28)
コロンビア代表としてセンターを守るかもしれないという話も出ていましたが、結局ベネズエラ代表でプレーすることが決まりました。
昨季は対左投手相手に172打席でHR11本、OPS.909の成績を残しています。また守備には荒さがあるものの、内野3ポジションに加えて外野も守れるユーティリティ性も短期決戦のWBCでは特に魅力的です。
ベネズエラ代表は層が厚く、彼のメインポジションであるセカンドにはJose AltuveやAndrés Giménez、Luis Arraezを擁していますが、それでもこの2つの武器で輝ける場所はあるのではないでしょうか。彼がどのように起用されるかにも注目です👀
José Quijada (LHRP, 27)
来季のエンゼルスではセットアッパーかそれに近い役割が期待されています。
全投球の85%がフォーシームで、11%のチェンジアップと合わせて2球種で96%を占めています。
フォーシームを徹底して高めに投げ込む一方でチェンジアップは低めに集め、速いデリバリーと相まって打者を翻弄しています。特に対左打者に対しては被打率.115、被OPS.443と寄せ付けていません。
闘志溢れるストレートが好きな人にはぜひ見てほしいピッチャーです!
Jhonathan Díaz (LHP, 26, AAA) ※DPP
フォーシームの平均球速はおよそ91マイルと遅いものの、スライダー、シンカー、チェンジアップ、カーブで全投球の7割以上を組み立てる技巧派です。
メジャーでは2021年のデビュー以来与四球が多く、まだ適応できているとはいえませんが、昨シーズンは60-day ILに入るなど怪我に悩まされていたのも事実で、来季こそは再起が期待されます。
ドミニカ共和国代表(D)🇩🇴
Carlos Estévez (RHRP, 30) ※DPP
エンゼルスが今オフに獲得した投手で、クローザー候補とも目されるアップサイド候補生です。フォーシームは平均97.5マイルで、メジャー上位5%の速さです。
昨季まで彼の本拠地だったクアーズ・フィールドでは標高の高さゆえ、本来良質なはずのスライダーであまり空振りが取れていませんでしたが、山を下りる来季はより効果的に使えそうです。
César Valdez (RHP, 37, AAA) (※DPP→ロースター入り)
メジャー通算で防御率6.11と花開かず(112イニング)、37歳までの多くの年月をマイナーで過ごしてきましたが、昨季はAAAでまずまずの成績を残しました。
速球が85マイル付近と遅いですが、マイナー通算でBB/9が1.84と、コントロールには定評があります。
もし彼が投げたら、全投球のうち75-80%前後がチェンジアップというユニークな投球スタイルにも注目してみてください👀
イスラエル代表(D)🇮🇱
Zack Weiss (RHRP, 30)
2018年にメジャーデビューするも1つもアウトを取れぬままマイナー降格し、以来ずっと再昇格なしという状況でしたが、昨季ついにメジャーに再昇格しました。通算防御率を∞から有限にするに留まらず、思った以上の活躍を見せてメジャーの舞台に残りました。
全投球の6割以上を占めるスライダーと、上位1割に入るスピンレート(2460回転)を誇るフォーシームを織り交ぜ、K %は32.1%に至りました。
昨季の13.1回というサンプルサイズの小ささから、現状はエンゼルスリリーフ陣の8枠目というのが個人的な位置付けにはなりますが、活躍の片鱗は見せています。まずはWBCでの活躍を楽しみにしたいところです!
Jake Kalish (LHP, 31, AAA) ※DPP
キャリアを通じて先発とリリーフ両方で投げています。31歳のここまでメジャーで投げた経験はありませんが、防御率6.94に終わった2021年から一転、昨季は防御率2.87の好成績を残しており、もしこの調子を維持できればエンゼルスで投げる機会も出てきそうです。
以上です!
辞退する選手がなるべく少なく済むことを願いながら、WBCの開幕を楽しみにしています!それではまた🙌
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